沖縄県沖縄市のコザ運動公園のスケートボード練習場入り口にこのほど、沖縄市のゲート通りや、沖縄市民の木「ビロウ」を描いた高さ2メートルの壁画が完成した。街をさっそうと走り抜けるスケーターを表現した3本のダイナミックなラインが描かれ、アートとスポーツが融合した鮮やかな絵が、散歩やジョギング中の人々を楽しませている。(中部報道部・屋宜菜々子)

完成した壁画の前で笑顔を見せる制作者の(左から)大城可奈子さんと金城妃美佳さん。ライン上の花は子どもたちが描いた=6月20日、沖縄市・コザ運動公園

ゲート通りやスケートボードの軌道を描いた壁画の制作作業=6月20日、沖縄市コザ運動公園

完成した壁画の前で笑顔を見せる制作者の(左から)大城可奈子さんと金城妃美佳さん。ライン上の花は子どもたちが描いた=6月20日、沖縄市・コザ運動公園 ゲート通りやスケートボードの軌道を描いた壁画の制作作業=6月20日、沖縄市コザ運動公園

 制作したのは、県立芸術大学2年の金城妃美佳さん(19)=市=と同大学大学院1年の大城可奈子さん(23)=西原町。同公園の指定管理者が、アートを通して国際交流や人材育成に取り組む団体AIO(Art Initiative Okinawa)へ依頼。AIOメンバーが、市内の絵画教室で講師やアシスタントを務める2人に制作を委ねた。

 4月から始めたデザインの考案では、プロスケーターへ取材を重ねた。滑る様子を動画で撮影し、ボードの軌道や軌跡を3本のラインで表現することに決めた。

 ボードに木を使用しているため自然とのつながりを大切にし、また、街中で風を感じるなど「スケーターの本質的な魅力を伝えたい」と、街並みやビロウを描くデザインに。スケーターの「軽やかさ」「美しさ」を表現したチョウも盛り込んだ。

 5月中旬から壁に描き始めたが、慣れない規模感や雨天時には作業ができないなど、初めての壁画制作に戸惑いもあったという。しかし2人は日差しが弱まる夕方から遅い日には午後10時すぎまで制作に没頭。その間、多くの公園利用者に声を掛けられたり、夕飯を差し入れてもらうなどして見守られる中、作業を進めた。6月20日、サインを壁画中央に書き入れて完成させた。金城さんは「見た人が、明るい気持ちになってもらえれば」と話した。

 ボードの軌道を表現したライン上には、子どもたちが描いた花が並ぶ。大城さんは「一つ一つ違い、どれもかわいいので、見て楽しんでほしい」と笑顔を見せた。

 コザしんきんスタジアムと陸上競技場の間にある壁画を見た散歩中の男性(85)=沖縄市=は「これまでは殺風景だったが、これは素晴らしい」としばらく眺めていた。