つかめ栄光 東京五輪

沖縄勢初の8メートルジャンパー、走り幅の津波響樹 取り戻した自信

2021年7月23日 10:23

[つかめ栄光 東京五輪23日開幕](6)

沖縄陸上界では約半世紀ぶりに五輪に出場する男子走り幅跳びの津波響樹=6月、大阪府・ヤンマースタジアム長居

走り幅跳び 試合日程

沖縄陸上界では約半世紀ぶりに五輪に出場する男子走り幅跳びの津波響樹=6月、大阪府・ヤンマースタジアム長居 走り幅跳び 試合日程

 沖縄県勢初の8メートルジャンパーとなってから約4年。男子走り幅跳びの津波響樹(23)=那覇西高-東洋大出、大塚製薬=が、今度は沖縄陸上界で2人目のオリンピアンになった。約半世紀ぶりに五輪の扉をこじ開け、「8メートルを超えてまずは決勝進出。その中で入賞を目指して頑張りたい」と国立競技場でのビッグジャンプを思い描いている。

 身長168センチと小柄な津波の一番の武器は、その助走スピードにある。座安小時代、祖父の国吉真豊さんが指導する「豊見城JRC」で陸上を始めた。伊良波中では陸上部がなかったため、ハンドボール部に所属。陸上に汗を流した那覇西高では走り幅跳びと100メートルを主戦場とした。

 東洋大では、2学年上の桐生祥秀(日本生命)にも引けを取らないスタートダッシュで周囲を驚かせたこともある。跳躍練習は週に1度が基本で、短距離練習が中心。「スピードが上がることが一番大事」と速さが増してスピードに乗ったまま踏み切り、前方に力を伝えられるようになった。その成果は2017年9月、日本学生対校選手権での初の8メートル突破につながった。

 以降、コンスタントに8メートルを超える記録を残してきたが、19年9月の日本学生対校選手権を最後にそこから遠ざかっている。元々けがが多いこともあり、20年は「けがをしない体作り」をテーマに過ごした。同年の日本選手権は7メートル99で初優勝したものの、「シーズンで8メートルを超えたのは橋岡優輝だけ。並べなかったことが悔しい」ともこぼした。

 2位入賞で五輪代表を決めた6月の日本選手権でも、満足はしなかった。1本目で7メートル91をマーク。だが同時に踏み切った左足首に痛みが出て「怖がりながら跳んでしまった」と、その後は伸ばせなかった。五輪など国際大会を想定して8メートル超えを目指しただけに、「世界を見据えてという試合を展開したかった。それを考えると納得はいかない」と悔しがった。

 それでも「日本選手権で3位以内に入れるか、変な不安を持っていた」シーズン前半と違い、五輪出場を決めたことで「ようやく自信を取り戻せた」とも語る。8メートル23を出し、東京五輪の標準記録を突破した19年と比べても「2年前の動きが自分の中でもよかった。できるだけ、それに近い動きができるようになってきた」と兆しは明るい。会心の跳躍で、五輪の大舞台は笑顔で終えるつもりだ。(我喜屋あかね)=次回は16日

 つは・ひびき 1998年1月、豊見城市生まれ。那覇西高では全国総体6位が最高。東洋大で頭角を現し、19年のナイトゲームズ・イン福井で当時日本歴代4位となる8メートル23をマークして東京五輪の参加標準記録を突破。20年日本選手権で初優勝。168センチ。

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