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「どんどん減っている」沖縄への修学旅行270校4.4万人減で業界悲鳴

2021年7月16日 09:24

 緊急事態宣言が長期化する中、沖縄を訪れる修学旅行の中止が続いている。沖縄観光コンベンションビューロー(OCVB)によると、2021年度の予約数は調査した3月から、6月までに270校(4万4043人)減少。再延長されたことで、ピークの秋以降のキャンセルも相次ぐ。社会科見学や運動競技の応援といった県内学校の夏場需要も消滅。関係者は「再延長で影響が広がり続けている」と悲鳴を上げる。(政経部・伊禮由紀子)

コロナの影響で団体客が減り、閑散とする貸し切りバス専用乗降場=15日、那覇市樋川

修学旅行の予約の9割がキャンセルとなった「旧海軍司令部壕」=沖縄県・豊見城市

コロナの影響で団体客が減り、閑散とする貸し切りバス専用乗降場=15日、那覇市樋川 修学旅行の予約の9割がキャンセルとなった「旧海軍司令部壕」=沖縄県・豊見城市

 21年度の沖縄への修学旅行は6月8日時点で1567校、30万5634人となり、OCVBが調査した3月からそれぞれ減少した。これまでに実施した分と、今後の予約数の合計で、沖縄の修学旅行を取り扱う15社のうち10社から聞き取った。

 コロナ感染拡大前の19年度実績は2415校、41万723人だった。コロナが深刻化した20年度は149校、3万1583人(速報値)と前年度から9割以上も減少した。

 本島北部の観光施設の担当者は「予約数はどんどん減っている。感染が収まらなければ前年度と同水準まで落ち込むだろう」と予想する。

 10~12月にシーズンを迎える修学旅行。本島南部の貸し切りバス会社では、宣言の再延長を受け、10月分の予約の25%に当たる20校が沖縄行きを取りやめた。別の会社もキャンセルが相次いでいる。

 県バス協会の小川吾吉会長は「まん延防止や宣言の影響で、貸し切りバスの4~6月の3カ月間の売り上げは、一昨年と比べて91%の減収。再延長でキャンセルが増え、経営は深刻化するばかりだ」と窮状を訴える。

 団体客を主に受け入れる観光施設への影響も甚大だ。修学旅行向けプログラムを提供する「沖縄体験ニライカナイ」(恩納村)では、コロナ禍前の19年度は316校(3万8335人)を受け入れたが、20年度は21校(3777人)まで減少。21年度は約400校の予約があったが、既に約130校がキャンセルとなった。宣言が長引く中、キャンセルは増え続けているという。

 加蘭明宏代表は、他業態への転換や、所有施設の売却にも着手し始めた。「修学旅行は、将来的なリピーターづくりにも役立っている。このまま戻らなければ、沖縄観光の将来にも影響してくる」と危機感を示した。

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