沖縄県の石垣市登野城で23日午前、台風6号の暴風によって市指定史跡で推定樹齢約250年の巨木「仲道の三番アコウ」が倒れ、大枝3本のうち1本が折れた。そばには八重山の人々の心情を歌った「とぅばらーま」の歌碑があり、毎年旧暦8月13日には木の下で「とぅばらーま大会」の前夜祭が開かれるなど、市民に親しまれてきた。関係者や住民らは「涙が出た」「地域のシンボル。ショックだ」と落胆している。

強風で倒れた石垣市指定史跡「仲道の三番アコウ」=23日午後0時27分、同市登野城(下地広也撮影)

 登野城にはかつて「一番アコウ」「二番アコウ」があったが、いずれも枯れるなどして「三番アコウ」だけが残った。

 前夜祭を主催する「仲道道のとぅばらーま祭り」実行委員会副会長の宮良祐次さん(81)は枝が折れた姿に「涙が出た」と話す。経営する近くの整備工場から半世紀にわたって木を見守り、30年ほど前からは落ち葉を拾うなどして自主的に管理してきた。

 残る2本の枝と樹皮は元気だといい、宮良さんは「新芽が出れば再生できる。時間はかかるだろうが、元の姿になってほしい」と願った。木の真向かいで理髪店を営む浜端正威さん(57)は「ショックだが、根元から倒れなくて良かった」と話した。