沖縄タイムス+プラス ニュース

記者が見た東京五輪 歓迎の風船と中止デモ 答えはまだ見つからず

2021年7月24日 10:03

 日が暮れるにつれ、国立競技場の場内がだんだんと暗くなり始めた。中央奥に設置された点火前の聖火台が白く光り、地面に黒と白の市松模様が浮かび上がる。23日午後7時、開会式まで残り約1時間。過去に例のないパンデミック下で行われる五輪が幕を開ける。

国立競技場の関係者用入場ゲート付近。無観客にもかかわらず多くの人が詰め掛けていた=23日、東京都新宿区

 国立競技場周辺の歩道には無観客にもかかわらず、多くの人が詰め掛けていた。競技場向かいのマンションでは、住民が窓に風船で「TOKYO2020」の文字を貼り付けて歓迎ムードを醸し出す。競技場内にいる報道陣に向かい、ベランダから手を振る人もいる。東京五輪に向け、2年以上前から準備を進めてきた。「いよいよだ」と、自然と高揚感が湧き上がる。

 一方、競技場のスタンドを見ると、観客の姿は一人もなく、報道陣と大会関係者しかいない。午後7時15分、場内に流れるジャズ音楽に混じり、五輪中止を訴えるデモのシュプレヒコールが聞こえ始めた。混乱の中で行われる五輪なんだと、改めて痛感した。

 東京五輪の記事をどんな心持ちで書けばいいのか、正直答えは見つかっていない。コロナ禍で東京五輪が開催される意義を模索し続けたい。そしてただただ、これまで取材をしてきた県出身の選手たちが、悔いなく、全力を尽くせる舞台であることを願うばかりだ。(我喜屋あかね)

東京五輪 沖縄選手の記事一覧 ≫

連載・コラム
記事を検索
注目コンテンツ
復帰のエピソードお寄せください
復帰のエピソードお寄せください
日本復帰にまつわる体験や、半世紀を振り返っての思いなどをお寄せください。
SDGs企画「未来へ#いのちを歌おう」
SDGs企画「未来へ#いのちを歌おう」
Kiroro玉城千春さんが沖縄県内の小・中学校を訪ねて、夢、命の尊さを届けます。
不器用トーク・アーカイブ
不器用トーク・アーカイブ
不器用トークのアーカイブページです。毎月1回、まさに今、現場で取材している記者たちが、それぞれのテーマについて熱く語ります。
楽でお得でポイント高し!
楽でお得でポイント高し!
「オール電化」はセイカツをどうカエルのか?護得久栄昇先生がオール電化生活の安心・お得な魅力を探った。
”コトバチカラ”特設サイト
”コトバチカラ”特設サイト
人々を勇気づけるアスリートのコトバを発信している特設サイト
命ぐすい 耳ぐすい
命ぐすい 耳ぐすい
沖縄県医師会の各分野の医師による医療・健康に関するコラム
胃心地いいね
胃心地いいね
沖縄タイムスの各市町村担当の記者が、地域で話題のお店や人気グルメを食べ歩きます。
アクロス沖縄
アクロス沖縄
東京発 各分野で活躍する情熱県人らを紹介
ワールド通信員ネット
ワールド通信員ネット
世界各国の沖縄県系人の話題を中心に、海外通信員が各地のニュースをお届けします
マンガ家大城さとしが行く!沖縄のじょ~と~企業探訪
マンガ家大城さとしが行く!沖縄のじょ~と~企業探訪
おばあタイムスでおなじみのマンガ家・大城さとしさんが長編マンガで沖縄の企業を紹介するシリーズ企画です。