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オスプレイ配備、住民の声に耳を傾けるハワイ 「強行」沖縄と際立つ差

2012年10月1日 05:00

 2018年までに垂直離着陸輸送機MV22オスプレイ24機が配備される米ハワイ州の海兵隊カネオヘベイ基地では、米海軍省はオスプレイ配備計画の告知(10年8月)から決定記録文書(12年8月)まで2年間かけて環境影響評価(アセス)を実施した。着陸帯の舗装を含む施設整備を経て、14年に配備が始まる予定だ。沖縄とは異なり、ハワイでは地域住民の不安の声に耳を傾け、計画告知から実際の配備まで4年を費やした。

 一方、沖縄では米軍が1992年には、普天間飛行場マスタープラン(基本計画)でオスプレイ配備計画を明記していたにもかかわらず、日本政府は配備を隠蔽(いんぺい)し続け、同飛行場の辺野古移設に伴う環境アセスの最終段階である評価書で昨年末に初めて明らかにした。それから、わずか9カ月で、沖縄への配備を強行しようとしている。

 ハワイでは「方法書」の前段階の計画通知が、地方公共団体だけでなく市民団体や学校の図書館など165の関係団体に送られた。米軍は公聴会をオアフ島、ハワイ島など五つの公立学校で実施。地域住民の声をネットや電話でも受け付け、騒音被害を受ける地域の自治会を訪ねて、意見を募った。これに対し、防衛省は沖縄へのオスプレイ配備を明らかにして以降、住民への公聴会を一度も開いていない。

 騒音や墜落への不安を抱える地域住民の声を反映させる場を設定することもなく、政府が県や関係市町村にいくら「丁寧に説明する」「理解を求めたい」としても経緯を知る県民が納得するにはほど遠い状況だ。海に囲まれた出島にあるカネオヘベイ基地は、飛行経路のほとんどが洋上に設定されている。周辺に住宅地はまばらで、艦載機の離着陸訓練など年数回の大規模な演習時以外、住民の騒音への苦情は比較的少ないという。

 米軍はハワイ環境アセスの最終報告書を受けた決定記録文書で、オスプレイによって引き起こされる下降気流が、遺跡保存に悪影響を及ぼすことや、地元住民の反対、希少生物の生息環境破壊への懸念に配慮し、カラウパパ空港(モロカイ島)とウポル空港(ハワイ島)の二つの空港で、訓練計画を取り下げた。

 県や市町村、議会など県民総意で「世界一危険な」普天間飛行場へのオスプレイ配備反対を訴える中、強行配備されようとする沖縄とは、余りに違う地域住民と米軍の関係がハワイにはあった。

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