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「悔しい。英雄になりたかった」涙の宮本昌典 最後は自己新に挑戦 パリ五輪で雪辱を目指す

2021年7月29日 08:37

 ジャーク最終3本目。男子73キロ級の宮本昌典(東京国際大職)が勝負に出た。ジャーク2本を終えてトータルは335キロで、メダル獲得には196キロが必要。日本記録の自己ベストを6キロも上回る重さだが「ジャークの前から、196キロは絶対という意識だった」と選択に迷いはなかった。

男子73キロ級 スナッチで147キロに成功した宮本昌典=東京国際フォーラム

 プラットホームに上がる前、セコンドの恩師・平良真理さんに「気合を入れて送り出してほしかった」と頬をたたいてもらい、「英雄になるんだよ」と声を掛けてもらった。練習では挑戦したことのあった重量だったが「重かった」。無情にも、バーベルは音を立てて落ちた。

 終了後、宮本は何度も目元をぬぐった。悔しかったのは万全の状態で大会に臨めなかったこと。1カ月前、へんとう炎で体調を崩し、ベストの体重に戻すことができずに調整は難航した。スナッチ1本目は143キロ、ジャーク1本目は183キロ。どちらも自己ベストを大きく下回るが、下げざるを得ない状態だった。

 スナッチ147キロ、ジャーク188キロ、トータル335キロで7位入賞し、初の五輪舞台で存在感は十分に示した。それでも涙の理由を問われると「はーっ」と息をつき、しゃくり上げながらこぼした。「たくさんの人がメッセージをくれたのに、応え切れなくて悔しい。結果を出して恩返しがしたかった。英雄になりたかったです」

 このままでは終われない。「とにかく試合で自分のベストは出したい。大舞台でも勝負の試技をしっかり取る。そういう強い選手になりたい」。まだ24歳。悔しさは3年後のパリで晴らしてみせる。(我喜屋あかね)

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