沖縄県内の米軍基地内で勤務する軍属の男が、本島中部の路上で女性に性的暴行を加えようとしたとして逮捕された事件を受け、米軍絡みの事件・事故の被害関係者や女性団体は30日、「再発防止が徹底されていない」と怒りの声を上げた。暗い路上で見知らぬ男に背後から襲われ、心身に大きな衝撃を受けた被害女性のケアの必要性も強調した。

米軍基地のフェンス

 「こうした事件のたび、何も変わっていないと腹が立つ」。約3年前、米兵による住居侵入事件の被害に遭った本島中部の40代男性は憤る。娘2人だけが留守番していた自宅に、上半身裸の米兵の男が突然侵入した。はだしで外に逃げ出した娘たちに被害はなかったが、心の傷は大きかった。

 再発を恐れ、窓は網戸にもできず閉め切っている。「中部に住む以上、こういうものと諦めなければいけないのだろうか。せめて、米軍が絡む特殊な状況下で被害に遭った人の支援窓口をしっかり整えてほしい」と語った。

 性暴力の根絶を求める「フラワーデモin沖縄」実行委員会の上野さやかさんは「すごいショック。悔しさ、怒りとともに『またか』という思いが湧き上がる」と語気を強めた。性犯罪の被害者は孤立したり、させられたりするケースが多く、支える人が周りにいるか気になるという。

 「身近な人のサポートが必要だが、限界があると思う。専門家への相談などで仲間を増やしてほしい。『あなたは何も悪くない』と伝えてあげたい」と話した。

 県女性団体連絡協議会(女団協)の与那嶺清子会長は「米軍絡みの事件事故が起こるたび再発防止を求めてきたが、基地内の関係者で共有・徹底されているのか非常に疑問。激しい憤りを感じる」と話す。

 大声で助けを求めた被害女性に「勇気ある行動を取ってくれた」と思いをはせ「見知らぬ男に襲われたショックは計り知れず、周囲には丁寧な心のケアをお願いしたい」と要望。「沖縄の女性たちが安心して暮らせる環境を、さらに強く求めていく」と強調した。