[森どぅ宝 世界自然遺産登録 3紙合同連載](5)

 頂上へ続く登山道は踏み荒らされ、赤土がむき出しに。草木の根は絶え、地盤が緩んで落石の危険さえあった。2000年ごろからのエコツーリズムの盛り上がりで脚光を浴びた、沖縄本島北部の「玉辻山(たまつじやま)」。登山客の増加とともに、自然への負荷が顕著に表れた。「二の舞になってはいけない」。ガイドだった島袋徳和さん(68)は、世界自然遺産に登録されたやんばるの森と当時を重ねる。

 自然や文化を体験し、保全に責任を持つ「エコツーリズム」。1998年に国内初のシンポジウムが沖縄で開かれると、新しい形の観光として注目を集めた。

 東村と大宜味村にまたがる玉辻山は、標高289メートル。...