デイサービス利用者の健康管理を行う、93歳の現役看護師がいる。沖縄市諸見里の仲井間小夜子さんは、1928年4月生まれ。現在は週2~3回、市仲宗根のデイサービスセンターエデンの園(崎間京子代表)で利用者の血圧測定、検温など健康管理を担当している。「豊富な看護知識に加え、教師経験もあるベテラン。若者顔負けの元気者です」と利用者からの信頼を一身に集めている。

利用者の血圧を測定する仲井間小夜子さん=7月27日、沖縄市・デイサービスセンターエデンの園(写真撮影のためマスクを外しています)

 仲井間さんは10歳だった38年、父の呼び寄せで南洋群島サイパンへ渡り、その後ロタ島でし烈な戦争を体験、46年に沖縄に引き揚げてきた。教員を養成する文教学校で小中校の教員免許状を取得し学校の教師に。だが「看護婦(師)になる」という少女時代からの夢が諦め切れず、故郷の恩納初等学校(現恩納小学校)を1年で退職し、当時の琉球政府立コザ看護学校に入学、看護資格を取った。

 卒業後は、希望していた名護のハンセン病国立療養所沖縄愛楽園に約3年間勤務。そこで牧師をしていた憲文さん(享年57)と知り合い結婚し沖縄キリスト教団移動病院などに勤務した後、67年に教職復帰。具志川市(現うるま市)や沖縄市の中学校で教べんを執り、79年、県立美咲支援学校に勤務して定年を迎えた。

 その後は県内各地を回り子どもへの本の読み聞かせや平和教育・沖縄の黄金言葉(くがにくとぅば)に力を入れてきた。南洋諸島の激戦で、隣で遊んでいた友人が爆弾で吹き飛ばされた経験があり、「戦争の無意味さを伝えるのが生きてきた私の使命」と、自ら絵を描き紙芝居で戦争の愚かさを訴えてきた。

 79歳だった2007年、エデンの園の崎間代表から「施設を立ち上げるのでぜひ力を貸してほしい」と依頼され、看護師として復帰。以後14年間、利用者の血圧測定などをして健康管理のお手伝いをしている。現在、利用者は60代後半~90代の21人。一人一人に「きょうの調子はいかがですか」と声を掛けながら、業務に当たる。

 雨の日以外は自宅から徒歩で約30分かけて出勤する仲井間さんのモットーは「生涯現役」。「読み聞かせと看護師は私の生きがい。ずっと続けていきたい」と語る。崎間代表は「うちの職員に定年はない。生涯現役の仲井間さんを目標に、みんな頑張っています」とさらなるエールを送った。 (翁長良勝通信員)