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妊婦のコロナ感染、沖縄で7月下旬から再び急増 重症化や緊急帝王切開も 1年余りで182人

2021年8月4日 07:09

 新型コロナウイルス感染の第5波で、沖縄県内の妊婦の感染者が再び増加している。7月の感染者を10日ごとに見ると、1~10日5人、11~20日3人、21~31日26人と、下旬に急増。2020年7月~21年8月3日までの累計では182人が感染した。陽性となった妊婦を隔離する病床や新生児集中治療室(NICU)は逼迫(ひっぱく)が続き、医師は「周産期医療崩壊の危機」と危惧する。(社会部・玉城日向子)

県内の妊婦感染者数

県内の新型コロナウイルス1日の感染者数の推移

県内感染者の居住別状況

県の新型コロナ判断指標と現状

県内の妊婦感染者数 県内の新型コロナウイルス1日の感染者数の推移 県内感染者の居住別状況 県の新型コロナ判断指標と現状

 感染経路は家族内感染が大半。陽性の妊婦で重症化した例や緊急帝王切開となった例もある。これまで県内で母子感染は確認されていない。

 感染中の妊婦から生まれた新生児は「濃厚接触者」となるため隔離が必要で、帝王切開による早産のためNICUでの治療が必要なことも多い。県内で感染妊婦を受け入れている琉球大学病院と県立中部病院のNICU内コロナ病床は限られており、増床は難しい。

 琉大病院のNICU内コロナ病床は2床で、3日時点で1床は埋まっている。中部病院では3日時点で4床のうち1床が埋まっており、人工呼吸管理ができる病床は残り1床のみ。

 また、琉大病院には流動的ではあるが成人用コロナ病床45床のうち、6床に妊婦が入院している。このため別の周産期センターに搬送される非コロナの妊婦も多く、周産期医療全体が逼迫状態になっているという。

 琉大病院NICUチーフの吉田朝秀医師は「現時点の感染者数から単純計算すると1日4~5人の妊婦が感染していることになる。今後はさらに増える可能性が高い」と危機感を募らせる。

 琉大病院の銘苅桂子医師は「非コロナの重症妊婦や早産の赤ちゃんを受け入れるベッドがなくなると、本来救える命が救えない事態になりかねない」と指摘。「妊婦は広域接種センターでもワクチン接種できる。家族など周囲の人も対策を徹底し、妊婦を感染させないようにしてほしい」と話した。

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