「生まれだぞ!」。沖縄県の西原町立坂田小(金城明美校長)の職員室で2日、大きな拍手が起きた。同校で飼育しているヤギの「小雪」が初めて子どもを産んだ。「小雪」はヤギを飼育している保護者から、子どもたちに「情操と命の大切さを学んでほしい」と同校に貸与された。

生まれた子ヤギと母親の小雪=2日、西原町・坂田小

 理科専科で環境美化主任の当山祐治教諭(60)が同日午前9時ごろ、餌やりのため小屋を訪れた。小雪の鳴き声が落ち着きがない様子だったため、出産が近いと感じ、貸与した保護者と校長、職員らに連絡をした。

 保護者が駆け付けた時は羊水が少し出ていたという。初産(ういざん)のため保護者が産婆役を務め出産を手伝った。午前11時ごろ無事元気で生まれた。

 小雪は子を慈しみなめた。子ヤギはしばらくしてよろよろしながら立ち上がり親に近寄り乳を求めた。

 国仲由美子養護教諭(52)は出産の様子を全てスマートフォンの動画で記録した。「わが子のいとおしさが伝わり感動でした。生命の尊厳を感じた。それにしても子ヤギは生まれて間もなく立ち上がるとは」と興奮気味に話した。

 職員らは「その日は感動で性別を確認しなかった」という。翌3日、元気で小屋の中で跳ねている子ヤギはオスと分かった。

 金城校長は「子ヤギの名前をどう付けるか当山先生と児童会と相談したい。出産から『命の尊さ』を子どもたちは学ぶ。ふんは枯れ草と混ぜ、腐葉土になり花壇やプランターでリサイクルの環境教育の一助にもなる」とヤギ飼育の効果に目を細めた。

(翁長良勝通信員)