【東京】沖縄県産黒糖の在庫量が増加傾向の中、県内の離島8島で製造されている黒糖の味や風味を生かした新しい料理を提案する料理専門家評価会(主催・流通経済研究所)が5日、都内であった。和食、和菓子、イタリアン、フレンチ、洋菓子の分野で活躍する専門家5人が、オリジナル料理を発表。試食した参加者からは「島によって黒糖の味が違うことを初めて知った」「もっと黒糖を料理に使いたい」などの声が上がった。

黒糖を使った「モンブラン」と「黒糖コーラ」

黒糖を使った和菓子を作る角村茂さん(手前)=5日、新宿区市谷田町の「Patia市ヶ谷」

黒糖を使った「モンブラン」と「黒糖コーラ」 黒糖を使った和菓子を作る角村茂さん(手前)=5日、新宿区市谷田町の「Patia市ヶ谷」

 大阪府吹田市の老舗和菓子屋「津村屋」の角村茂代表は「黒糖と和菓子は相性がいい」と話し、多良間産を使った水ようかんや与那国と西表産を使用した黒糖餅を作った。

 福島県いわき市にある「Hagiフランス料理店」の萩春朋シェフは「黒糖を使ったスモークサーモン」「黒糖コーラ」を提案。首都圏を含む地方町村の活性化をテーマにスイーツなどをプロデュースするパティシエの中達敬治氏は、西表産を使った「モンブラン」などを発表。レシピや盛り付けの様子もユーチューブで配信した。

 黒糖コーラを自慢の一品として紹介した萩氏は「どの島の黒糖も特徴があっておいしいので、8島全ての黒糖を混ぜた。コロナ禍でアルコール提供ができないし、ノンアルコールが人気の中で、自家製コーラもいいと思う」と説明。「それぞれの黒糖で作って飲み比べしたり、好みに合わせて味を変えられるコーラの開発もできそうだ」と提案し、試飲を勧めていた。

 評価会は内閣府沖縄総合事務局が実施する「県産黒糖需要拡大・安定供給体制確立実証事業」の一環。参加した内閣府沖縄振興局の森寛敬参事官は「黒糖は離島の基幹産業で、地域振興の要。コロナの影響もあり、需要が落ちている。黒糖をさまざまな料理に使ってほしい」と説明。

 試食した県黒砂糖協同組合の西村憲会長は「どの料理もおいしくて、黒糖の可能性を感じた。黒糖をどう使えばいいか分からない消費者もいるので、魅力をアピールして販路を広げたい」と話した。

 評価会の様子は、県黒砂糖協同組合のウェブサイトで見ることができる。https://www.okinawa-kurozatou.or.jp