脳性まひで四肢に機能障がいがある瑞慶山良さん(28)=沖縄県うるま市=が9月から、就労継続支援B型事業所「sorato(ソラト)」(沖縄市)を“卒業”し、グラフィックデザイナーとして独立する。これまでも同事業所でTシャツやポスターなどのデザインを手掛けてきたが、今後は個人事業主として依頼者とのやりとりや金銭管理も担う。瑞慶山さんは「プレッシャーも少しあるが、前向きに考えている」と意欲を見せる。(学芸部・嘉数よしの)

グラフィックデザイナーとして独立する瑞慶山良さん(中央)。その第一歩としてデザインを手掛けたTシャツを販売する一般社団法人ちむぐみの仲村哉紀さん(左)ら=7月30日、沖縄市照屋

股に特殊なマウスを挟んで手で操作し、パソコン上にデザインする瑞慶山良さん=7月30日、沖縄市・就労継続支援B型事業所sorato

グラフィックデザイナーとして独立する瑞慶山良さん(中央)。その第一歩としてデザインを手掛けたTシャツを販売する一般社団法人ちむぐみの仲村哉紀さん(左)ら=7月30日、沖縄市照屋 股に特殊なマウスを挟んで手で操作し、パソコン上にデザインする瑞慶山良さん=7月30日、沖縄市・就労継続支援B型事業所sorato

■モチーフはレゲエ 色使いも好評

 瑞慶山さんは幼少期から絵を描くことが好きで、泡瀬特別支援学校高等部の頃から、イラストレーターというソフトを使ってデザインしてきた。手のひらほどの大きさの特殊なマウスを股に挟んで固定し、両手で操作してパソコン画面で作り上げる。

 沖縄の文化や瑞慶山さんが好きなレゲエミュージックをモチーフにしたカラフルな色使いのデザインは好評で、これまでも企業などからデザイン依頼を受けてきた。

 高校生の時から思い描く「Tシャツショップを作りたい」という夢と、自立に向けて動きだそうと、事業所を離れることにした。生活介護を受けながら、「デザインの仕事で生計を立てる」ことを目標に置く。

■共生社会を目指す団体がサポート

 独立に当たっては、一般社団法人「ちむぐみ」がTシャツの作成・販売をサポートする。同法人は、性同一性障害の人らが共生社会づくりを目的に活動しており、瑞慶山さんに「共生」と「沖縄らしさ」をテーマにしたデザインを依頼。瑞慶山さんは、LGBTQ(性的少数者)の象徴であるレインボーフラッグやガジュマル、アンガマ面などを円形に配置した「手をつなぐ」デザインを完成させた。

 白、黒、グレーの3色のTシャツとなり、同事業所作成のお守り「サングヮー」を添えて2500円(税込み)で販売する。ちむぐみ代表理事の仲村哉紀(なりき)さん(38)は「できるだけ多く販売して、瑞慶山さんに還元していきたい。多くの人に手に取ってほしい」と呼び掛ける。

 Tシャツはちむぐみのホームページで販売。瑞慶山さんがデザインする様子も動画で紹介している。

 ホームページはhttps://chimugumioki.com/