沖縄科学技術大学院大学(OIST)は7月26日、県内外で流通するシークヮーサーが沖縄に自生するかんきつ類のタニブターとアジア大陸の種との交配種であることを発見したと発表した。タニブターの遺伝子や染色体を解析したところ、これまでに報告のない新種だとも確認。「タニブターはシークヮーサーや本州のタチバナの親に当たる。起源をたどれば病気や干ばつに強い品種の開発にもつながる」としている。

遺伝子や染色体の解析の結果、シークヮーサーの親であることが確認されたタニブタ-の木=2020年11月、大宜味村内(同大学提供)

タニブターの実。沖縄科学技術大学院大学によると、種が大きめで、実が小さく、酸っぱいという(同大学提供)

遺伝子や染色体の解析の結果、シークヮーサーの親であることが確認されたタニブタ-の木=2020年11月、大宜味村内(同大学提供) タニブターの実。沖縄科学技術大学院大学によると、種が大きめで、実が小さく、酸っぱいという(同大学提供)

 調査は大学院大学の分子遺伝学ユニット、米カリフォルニアのローレンス・バークレー国立研究所および県農業研究センター名護支所などの8人が共同で実施。有限会社勝山シークヮーサーや大宜味村の農家の協力も得て、2017年9月から21年7月までの間、東アジアの69種類のミカン科の品種とアジア大陸の品種の遺伝子を調べた。

 その結果、数万年前にアジア大陸のかんきつ類の一種が人や自然の力によって琉球列島に運ばれ、タニブターなどの在来種と交配してシークヮーサーが誕生したのではないかとしている。

 タニブターについては、約200万年前までに琉球列島がアジア大陸から切り離された際、誕生した新種であると分析。本州に自生しているタチバナも、タニブターとアジア大陸のかんきつ類との交配種であるとした。

 分子遺伝学ユニットのダニエル・ロクサー教授は「起源の解明は新たな品種開発に大きく貢献する。自生する土地の気候に合った品種の開発にもつながり商業的な価値も秘めている」と意義を語った。