米NPOの環境ジャーナリスト協会はこのほど、レイチェル・カーソン環境出版賞の2位に沖縄タイムスのジョン・ミッチェル特約通信員が刊行した英語の書籍「POISONING THE PACIFIC(仮題・汚染される太平洋の海と島々)」を選んだ。

英語の著書で国際的な賞を受けたジョン・ミッチェル特約通信員=6月、東京都内

 協会は米ワシントンに拠点があり、2002年から毎年環境問題の報道を表彰している。「沈黙の春」を執筆した米科学者レイチェル・カーソンの名を冠した出版賞は08年に創設された。出版賞に日本の環境汚染を取り上げた書籍が選ばれるのは初めて。

 ミッチェルさんの著書は選評で「超大国が地政学上の有利を手に入れるために、何十万もの人々の命と健康を危険にさらす姿が浮かび上がる」「米軍が長年にわたって環境に与えた負荷の隠蔽(いんぺい)を防ぎ、人々の目を見開かせる」と評価された。

 本はおよそ半分を核兵器や化学兵器の事故、PFAS汚染など沖縄で起きた環境破壊の告発に費やしている。

 ミッチェルさんは「受賞がこの不正義に米政府当局者の目を向けさせ、米軍の環境汚染を免罪する日米地位協定の改正につながることを願っている。日米両政府は沖縄の環境、県民の健康と人権を守らずに地域の安全を守っていると主張することはできない」と話した。

 協会は「世界最大で最も網羅的な環境ジャーナリズム表彰」としており、今年も他の部門の受賞作にはワシントン・ポストやCBSなど米大手メディアの作品が並んだ。