【東京】内閣府は24日、沖縄振興特別措置法(沖振法)期限後の2022年度以降の新たな沖縄振興に関する基本方向を示した。ビールや泡盛の酒税軽減措置は今後、5~10年以内に段階的に廃止すると明記。沖縄の自立的発展と豊かな住民生活の実現には、依然課題が多く「いま一度、法的措置を講じ振興策を推進していく必要がある」と沖振法の事実上の延長を表明した。

河野太郎沖縄担当相(右)に沖縄振興についての要請書を手渡す玉城デニー知事=7月、内閣府

 政府は基本方向を基に、来年の通常国会への法案提出に向けて準備を進めるが、22年度以降の法的措置の期間は明示しなかった。

 酒税を巡っては6月の自民党沖縄振興調査会の会合で、オリオンビールや県酒造組合が、軽減措置からの「卒業」に言及していた。

 基本方向では「関係者から見直しの提案が出されている」と廃止を目指す理由を説明。一方で、酒造事業者の「創意工夫を支援していく」とした。

 沖縄振興一括交付金は「有効活用などに留意しつつ継続する」との方向性が示された。駐留軍用地跡地利用推進法も「延長・拡充する」とし、西普天間住宅地区跡地の健康医療拠点整備の推進を盛り込んだ。

 沖縄振興開発金融公庫については「行政改革推進法で日本政策金融公庫に統合するとされている」とし、「沖縄における政策金融機能を担う体制を引き続き検討していく」にとどめた。

 子どもの貧困対策は「母子世帯の所得改善が必要」と強調。「性教育などの機会を確実に提供すること」や、雇用確保などによる保護者支援、居場所支援なども必要とした。

 英語教育については、米軍基地や沖縄科学技術大学院大学など「豊富な教育資源を活用し、国内トップクラスを目指すべきだ」と記述した。

 産業振興では、競争力ある産業や人材の育成、デジタル化による生産性向上などを重視。観光地形成促進地域制度など各税制の見直しにも言及。戦後処理では、不発弾対策や対馬丸平和祈念事業など戦後処理課題の解決に向け、必要な措置を講じるとした。