8月11日、那覇市内のホテルでルームキー2本(時価4万円相当)が盗まれ、男(46)が窃盗容疑で緊急逮捕される事件があり、捜査した豊見城署員が本来必要な令状を持たずに容疑者が宿泊する客室を捜索していたことが沖縄県警関係者への取材で分かった。捜査過程に疑義ありと判断したとみられる那覇地検が13日に容疑者をいったん釈放し、逮捕し直した。

沖縄県警

 関係者によるとホテルからの通報を受け、駆け付けた署員が容疑者の同意を得て宿泊中の客室で任意聴取し、室内を捜索した。本来であれば、捜索差押許可状を裁判官に請求し発布を受ける必要があった。

 室内を捜索した結果、ルームキーは見つからず、署員は容疑者が部屋から出て来るのを待って再び職務質問し、所持品検査で手荷物からキーが見つかり緊急逮捕したという。

 刑事訴訟法は「逮捕の現場」で令状なしの差し押さえ、捜索を認めている。県警関係者によると今回の場合、客室内は逮捕の現場に該当せず捜索対象に含まれない。一方、客室外での職質に伴う証拠品の発見、差し押さえに違法性はないとの見方をしている。

 県警は「捜査中の案件でお答えできない」、地検も「個別事項については差し控える」とした。

 県警関係者は「容疑者が起居する場所はプライバシー性が高く、通常であれば宿泊中の客室は令状を持って入る場所。たとえ本人の同意があったとしても室内に立ち入るべきではなかった」と指摘した。