在沖米海兵隊は26日、米軍普天間飛行場(沖縄県)で保管していた有機フッ素化合物PFOS(ピーホス)やPFOA(ピーホア)を含む汚水を浄化した上で、下水道へ排水したと発表した。日米両政府で処理方法について協議を継続中で、結論は出ていなかった。日本側への連絡は排水の30分前だった。日本政府や県、宜野湾市は一斉に排水中止を要望。政府関係者によると、米側は同日の日米合同委員会で排水を止めるとは明言しなかったという。県や宜野湾市は、排水に反対して焼却処分を求めてきており、米軍の強行に猛反発した。

米軍基地内の国旗

米軍普天間飛行場からの下水の放出ルート

米軍基地内の国旗 米軍普天間飛行場からの下水の放出ルート

 PFOSやPFOAは国内に排水基準がなく、処理方法が課題となっていた。

 県には海兵隊から午前9時5分ごろ、メールで排水するとの連絡があった。宜野湾市には同日午前9時40分ごろ、海兵隊から「2~3日かけて流す」との連絡があった。防衛省関係者によると、総量は約6万4千リットルで、ドラム缶320本分に相当する。

 県や宜野湾市は連絡を受け、海兵隊に排水の中止を求めた。玉城デニー知事は同日午前、緊急会見し「日米間で協議が進められている中、米側が一方的に放出したことは、激しい怒りを覚える」と憤りを表明。松川正則宜野湾市長は本紙取材に「抜き打ちで容認できない」と不快感を示した。

 県と宜野湾市の担当者らが7月、基地内で処理システムの説明を受けた際には、海兵隊は、処理計画が決まるまで排水しない考えを示していたという。

 海兵隊と日本政府、県は、それぞれ浄化後の汚水のサンプリング調査を実施。同時に分析結果を公表する予定だったが、海兵隊は26日、独自に報道発表した。それによるとPFOSとPFOAの合計で1リットル当たり2・7ナノグラム以下だったという。県が同日公表したサンプリング時の値は計2・5ナノグラムだった。日本の暫定指針値・目標値は同50ナノグラム。海兵隊は「全ての人にとってより安全でクリーンな環境が実現する」と主張した。

 市と県は26日、水質調査のためそれぞれ採水した。