沖縄防衛局は27日、名護市辺野古の新基地建設で、大浦湾側の「N2」と呼ばれる新たな護岸の建設工事に着手した。石材を網に入れ、海岸に投入する様子が確認された。埋め立て土砂の陸揚げにも利用する方針で、作業を効率化する狙いがある。護岸は延長250メートル。

 建設地の大浦湾側は軟弱地盤が広がっている。防衛局は地盤改良工事のため、県に埋め立て変更承認申請を県に提出している。N2護岸建設地は、軟弱地盤にかかっていないとして、現行の埋め立て承認に基づき工事を進める方針。

 玉城デニー知事は27日の記者会見で「変更申請の処分がされていないにもかかわらず拙速だ。県民感情的にも、到底理解できるものではない」と批判し、変更申請の審査を厳正に進める考えを示した。

 N2護岸付近には小型サンゴ約830群体があったが、防衛局は今月11日に移植を完了。県は、高水温や台風時期を避けるといった移植条件が守られていないとして、サンゴの特別採捕許可を撤回したが、農林水産相が撤回の効力を止める執行停止を決定し、防衛局が移植を強行した。

 岸信夫防衛相は27日の記者会見で「普天間飛行場の一日も早い全面返還を実現すべく、辺野古移設に向けた工事を着実に進める」と述べた。

(関連)既成事実化 急ぐ政府