【ニュース断面】

 米軍普天間飛行場からの有機フッ素化合物PFOS(ピーホス)などを含む汚水を浄化した上で放出した在沖米海兵隊は27日、県の抗議申し入れに対し「適正にやっている」として、応じなかった。日米両政府で処分方法について協議している最中の「見切り発車」(謝花喜一郎副知事)を一方的に正当化。県民の不安を顧みない姿勢に、県や宜野湾市は「信じられない」と怒りが収まらない。(政経部・大城大輔、東京報道部・嘉良謙太朗)

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 県は翁長雄志前知事の時代から、米軍関係の事件事故が起きた際は県庁に在沖米軍や沖縄防衛局、外務省沖縄事務所の責任者を県庁に呼び、抗議するのが慣例となっている。

 だが、米軍は凶悪犯罪を除き、ほとんど応じることはない。それでも、県側が出向けば抗議には応じてきた。だが、今回はそれすら拒み、謝花氏は抗議文は持たず「意見交換」という立場で、県民の強い不安を伝えた。

 「保管している汚水が何かあって流出しては困る」「環境管理基準にも適している」

 オーウェンズ氏は謝花氏に、こう正当性を説明。日米両政府で処分方法を協議している最中だったことで、謝花氏が「見切り発車という理解でいいか」と問うと否定せず、半ば認めた。

 海兵隊は日本政府、県とサンプル調査をして「透明性を確保」してきたと強調する。海兵隊が発表した1リットル当たり2・7ナノグラム以下は日本の暫定目標値・指針値同50ナノグラムを大幅に下回る。だが、県は海兵隊からサンプル提供を受けただけで、処理過程も確認していない。

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 残留性が高い物質だけに、環境への影響は拭えない。謝花氏は、放出された処理水が集まる宜野湾浄化センターでは年間1万4200トンの汚泥が生じ、一部は肥料などとして再利用されていると説明。...