【ジョン・ミッチェル特約通信員】有機フッ素化合物PFAS(ピーファス)入りの泡消火剤が漏れる事故が2019年と20年に2件、米軍普天間飛行場で起きたにもかかわらず、米軍が公表していなかったことが、28日までに分かった。一部は基地外に流れたが、日本側当局にも通報していない。本紙が米情報公開法で海兵隊の報告書を入手した。

2020年4月の漏出事故。普天間飛行場南側に広がる泡消火剤(米情報公開法で海兵隊から入手)

普天間飛行場の排水路に入り、泡の塊が流出しないよう幕でせき止めようとする消防隊員=2020年4月(米情報公開法で海兵隊から入手。隊員の顔は海兵隊が不開示とした)

2020年4月の漏出事故。普天間飛行場南側に広がる泡消火剤(米情報公開法で海兵隊から入手) 普天間飛行場の排水路に入り、泡の塊が流出しないよう幕でせき止めようとする消防隊員=2020年4月(米情報公開法で海兵隊から入手。隊員の顔は海兵隊が不開示とした)

 米軍はPFASの一種で有害なPFOS(ピーホス)とPFOA(ピーホア)を含む汚水を普天間から一方的に放出したばかり。地元の反対を聞き入れず、発生した事故の説明もしない姿勢に、批判が一層高まりそうだ。

 未公表2件のうち最初の1件は19年8月に発生した。海兵隊員が運転する消防車がコンクリートの壁に衝突し、消防車の泡消火剤タンクに穴が開いた。

 報告書によると、PFOSやPFOAを含んだ「前時代の」泡消火剤380リットルが漏れた。泡消火剤は排水路に流れたが、基地外には出ていないと説明している。

 2件目の事故は20年1月に起きた。海兵隊員が消防車の定期点検中、スイッチ操作を誤り、130リットルの泡消火剤が漏れた。報告書に記載された種類の泡消火剤はPFOAを含むことが知られる。この時は排水路を通じて泡消火剤が基地外に出たことを認めている。

 報告書によると、いずれの事故も日本側に連絡していなかった。

 普天間ではこれまで海兵隊員が格納庫のスプリンクラーを誤作動させ、19年12月に3万8千リットル、20年4月に23万2千リットルが漏れる大規模事故があったことが判明している。

 今回の2件を加えると19年8月から20年4月までの8カ月の間に4件、2カ月に1件ものペースで事故が起きていたことになる。全て海兵隊員の不注意が原因だった。

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