[森どぅ宝 世界自然遺産登録]

8日に確認されたピンク色の落書き=24日、国頭村・大国林道

やんばるの林道や村道にある標識、電柱、ガードレールなどの落書き(やんばるリンクスの提供写真を編集)

8日に確認されたピンク色の落書き=24日、国頭村・大国林道 やんばるの林道や村道にある標識、電柱、ガードレールなどの落書き(やんばるリンクスの提供写真を編集)

 世界自然遺産に登録された沖縄県やんばる地域の道路で、標識やガードレール、電柱などへの落書きが増えている。自然遺産登録地周辺でも100カ所を超え、最近書かれたものも多い。地元から「景観を損ねる」「許せない」と怒りの声が上がる中、道路管理者などの各関係機関は今後、連携して対策強化に取り組む姿勢を示している。(北部報道部・西倉悟朗)

 落書きが目立ち始めたのは3~4年前から。特に多いのが「BB」「BBC」と書かれた落書きで、同様のステッカーも道路標識や林道の立ち入りを制限するゲートなど、あちこちに貼られている。

 8日には新たに国頭村の大国林道の擁壁に横約4メートル、縦約1・5メートルのピンク色の落書きが確認された。落書きを見つけた自然遺産登録地を巡るバスツアーの運転手、桝田栄一郎さん(50)は「景観を損ねる。本当にいいかげんにしてほしい」と憤る。

 やんばる路の落書きが増えていることはこれまでも問題視されていたが、管理者が県や村、電力などにまたがり、連携した対策は講じられてこなかった。それぞれの担当者は、落書きを見つけるたびに消す作業を繰り返すが、対応は追い付いていない。

 県の担当者は「自然遺産に登録され、今後はより人の出入りが増える。関係機関での連携も必要になる」と指摘する。

 取材に対して国頭、大宜味、東の3村や環境省、沖縄電力も対策強化の連携に前向きな姿勢を示す。国頭村担当者は「防犯カメラの設置や情報共有など、連携して落書きを防ぎたい。地域住民にも周知し、不審者の情報提供も呼び掛けていく」としている。

 8日に確認された落書きは30日午前の時点でも残っていた。バス運転手の桝田さんは「一つ落書きがあれば、監視の目が行き届いていないと判断され、どんどん増えてしまう。管理者以外の人も落書きを消せるような仕組み作りが急務ではないか」と指摘した。

 地域住民の林道パトロールチーム「やんばるリンクス」は落書きの場所を衛星利用測位システム(GPS)で記録している。山川安雄代表は「美しい景観にこのような落書きは合わない。地元の人は怒っている。持っている情報を共有し、官民連携で落書きをさせない、許さない環境をつくりたい」と話した。