久米島商工会や同町観光協会などは1日、沖縄県の久米島町兼城港と那覇市泊港を90分で結ぶ超高速船(約240席)を1日2往復させる運航実証実験を始めた。2日まで。同町は観光客数が年間10万人と横ばい状態で、大人数が短時間で移動できる船舶の導入で上積みを図りたい考えだ。町は民間業者による運営と来年度以降の就航を検討しており、商工会は「乗り心地は快適だった。12月中旬にも運航させたい」と早期就航に意欲を示した。

船体の大部分が海から浮くことで高速運航を実現した船舶=1日、久米島町沖(比嘉正明通信員撮影)

 実験は観光庁の補助金2800万円を充て、第一マリンサービス(那覇市)が運航する形で行った。超高速船は種子屋久高速船(鹿児島市)のトッピー3で全長約27メートル、重量164トン。ジェット機のエンジンを積載し船体の大部分が海から浮いて時速80キロで進むジェットフォイル型で、一般的なフェリーの2倍以上の速度が出るという。

 本島から西方約100キロの久米島まで、定期船では約3時間(渡名喜島経由なら3時間半)かかる。超高速船による移動時間の短縮化で修学旅行客の誘致や、滞在時間が長くなることで飲食や観光で回る地点の増加も予想される。

 平良博一町観光協会会長は「修学旅行生の利用などで夏に迎える需要のピークを平準化したい」と期待。観光客が町内を移動する際の公共交通網の整備を課題に挙げる。

 久米島商工会の大道敦会長は「観光業が潤うことで施設投資などで町内経済も活性化する」と語った。フェリーを運航する久米商船が超高速船を運営し、第一マリンサービスが業務委託する形なども検討できたらとした。

 実証実験では本島の旅行業者らが搭乗し実際の運用を体感した。久米島到着後は宿泊施設を巡り、町側と意見交換した。