DHCテレビジョンが制作した番組「ニュース女子」は2017年1月2日、「マスコミが報道しない真実」と題して東村高江のヘリパッド建設に対する抗議行動を取り上げた。実質1泊2日のロケで、参加者にも、名指しした辛淑玉さんにも取材しないまま「テロリスト」「黒幕」などと決めつける内容だった。

「ニュース女子」の番組ホームページ

 番組は抗議行動について「なぜ犯罪行為を繰り返すのか」「その裏には信じられないからくりがあった」「反対の人達(たち)は雇われている!?」「反対運動を扇動する黒幕の正体は?」と話題をつなぎ、辛さんを登場させた。辛さんが資金を出して運動を操っているかのような描き方だった。

 他にも「韓国人はいるわ中国人はいるわ」「過激派が救急車も止めた?」などと差別とデマを繰り返した。1週間後の1月9日の番組でも内容を正当化した。

 番組は地上波の東京MXテレビなどで放送された。辛さんは放送倫理・番組向上機構(BPO)に被害を申し立て、放送倫理検証委員会が倫理違反を、放送人権委員会が名誉毀損(きそん)を認定した。MXテレビは辛さんに正式に謝罪した。

 一方、BPOは放送局でつくる機関で、制作会社であるDHCテレビによるネット配信には権限が及ばない。DHCテレビは一切の謝罪や訂正を拒否し、今も問題となった回を配信し続けている。

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