沖縄県環境部と農林水産部は8月31日、沖縄県の県花デイゴに被害を与える害虫のデイゴヒメコバチ(ヒメコバチ)の天敵として、県が野外放飼試験をしているタンザニア原産のデイゴカタビロコバチ(カタビロ)が、試験地外の本島や離島を含む19市町村で確認されたと発表した。

害虫デイゴヒメコバチを防除する外来天敵の「デイゴカタビロコバチ」(県環境部提供)

県花デイゴの葉を枯死させる害虫「デイゴヒメコバチ」(県環境部提供)

害虫デイゴヒメコバチを防除する外来天敵の「デイゴカタビロコバチ」(県環境部提供) 県花デイゴの葉を枯死させる害虫「デイゴヒメコバチ」(県環境部提供)

 在来種や農作物への影響、人への危険性は確認されていないが、今後も野外分布調査や在来種に対する影響調査を続ける。

 県は2017年、宮古島市下地島でヒメコバチを防除するため、カタビロの野外放飼試験を始めた。外部からの影響が少なく、効果や検証をしやすいとして離島を選定したが、20年4月に試験地外の糸満市内でカタビロが発見された。その後の調査で、県内19市町村で繁殖を確認した。

 県は原因について、カタビロの増殖施設(糸満市)や県森林資源研究センター実験室(名護市)から逃げ出したか、野外放飼試験地(宮古島市)から拡散したと推測している。

 県森林資源研究センターの大石毅研究主幹は「現時点で在来種などへの影響はないが、今後、影響が出てくる可能性を想定し、5年間は調査を続けていく」と話した。