大注目の沖縄アーティストを沖縄カルチャーの広告塔 幸田悟がインタビューで深掘りする連載企画「幸田悟の沖縄音楽旅行+プラス」第九弾!! 今回は、ネーネーズへのスペシャル・インタビューをお届けします!!

(写真左から)小濱 凜、与那覇琉音、上原 渚、仲里はるひ

沖縄民謡界の重鎮、知名定男のプロデュースにより結成されたネーネーズ、1991年4月のファースト・アルバム『IKAWU』のリリースから、今年でデビュー30周年を迎えた。2019年には6代目ネーネーズとして、平均年齢22歳のフレッシュなネーネー(女の子)4人組のグループとして生まれ変わった。そんなネーネーズが、デビュー30周年を記念したコンセプト・アルバム『ガジュマル』を2021年6月23日にリリースした。沖縄民謡の素晴らしさを伝えるとともに、世界の音楽との融合で新しい沖縄の歌を生み続けるネーネーズの現在にせまるスペシャル・インタビュー。

──フレッシュなメンバーが加入した6代目ネーネーズ、自己紹介をお願いします

 仲里はるひ 2019年5月2日から、ネーネーズの新メンバーとなりました。宜野湾市出身です。現在、沖縄県立芸大に通って、沖縄の歴史や芸能を学んでいます。ライブハウス島唄に来て下さったみなさんに、ネーネーズの歌と共に沖縄の芸能の魅力もお伝えできればと思います。ネーネーズの歌をしっかり受け継いでいけるように、勉強も練習も頑張ります。まだまだ未熟ではありますが、温かく見守っていただけると嬉しいです。

 小濱 凜 2019年5月26日に加入しました。名護市出身です。幼い頃から沖縄の独特な芸能が好きで、歌三線を習ってきました。ネーネーズの歌はずっと聴いていて、憧れてました。ひとりのファンとして応援していたネーネーズのメンバーになれて幸せです。ステージを通して勇気や感動、夢を与えられるよう稽古にも一生懸命励んでいきます。

 与那覇 琉音 私は、2019年8月10日に正式にメンバーとなりました。沖縄出身の両親を持つ、名古屋生まれ名古屋育ちです。父は沖縄民謡の歌手で、父を師に幼い頃から歌三線を奏でてきました。沖縄県立南風原高校の郷土芸能コースで沖縄の歴史、文化、琉球舞踊を学び、沖縄県立芸大に進学しました。はるひネーネー(仲里)の後輩になります。歌を通して沖縄の文化や想いをみなさまに伝えていけるように頑張っていきたいと思います。

 上原 渚 私は那覇市出身です。ネーネーズに所属して足掛け16年。4人の平均年齢は若いですよ(笑)、なんと22歳!! このメンバーで、2019年の夏から活動してます。

──与那覇さんは、2021年7月に「沖縄タイムス伝統芸能選考会 箏曲部門 新人賞」を受賞しました。おめでとうございます

 与那覇 琉球箏曲保存会師範の本村紫乃さんに師事し、稽古を積みました。将来的には、ネーネーズの楽曲やステージに箏曲を取り入れられたらいいなと思います。まだまだ精進します。

──素晴らしい実績を残してきたネーネーズ、先輩が培った歴史などプレッシャーもあると思いますが、活動してみていかがですか?

 仲里 ファンの方がとてもあたたかくて助けられてます。いままでのネーネーズ・ファンの方々が、受け入れてくれて、嬉しいです! その応援のおかげでがんばれてます!!

 小濱 私は、ライブハウス島唄で、もともとホール・スタッフとして働いていたんです。メンバー加入が正式発表になったとき、ファンのかたもビックリしてたみたいです。もちろん、プレッシャーもありますが、メンバーや先生に支えられて、環境にも恵まれているので、のびのびと活動できてます。

 与那覇 ネーネーズの加入が決まったとき、たくさんの方々からお祝いをいただき、やっぱりネーネーズってすごいなと思いました。同時にプレッシャーもあったんですが、メンバーの方々とお会いして、みんな優しくフォローしてくれるので、とても居心地がいいです。

 上原 プレッシャーは、ずっと背負ってます。みんなで初代のネーネーズの高い山を目指してがんばりたいと思ってます。

──コロナ禍で活動が制限される中、セルフプロデュースでの配信ライブやYouTube動画制作など、新しいスタイルで発信し続けてますね

 上原 ライブ配信を週に2回、定期的に行ってます。メンバーそれぞれのプロデュースで「ゆかた祭り」や「アコースティックライブ」、「トークライブ」など趣向を凝らしてがんばってます。

 仲里 配信をスタートしたころは、無観客ライブが難しかったですね。お客さんの存在のありがたさをあらめて感じました。回を重ねるごとに、リアルタイムでコメントを書き込んでくれるファンの方々も増えてコミュニケーションができるようになってきました! もう感謝しかありません!! YouTubeでもいろんな動画を掲載しているのでぜひチェックしてください。

ネーネーズ ch(ユーチューブ・チャンネル) 

ネーネーズ「十九の春」(沖縄民謡)Live Video

──そんな渦中でのニューアルバム! ネーネーズ デビュー30周年記念アルバム『ガジュマル』、リリース、おめでとうございます!! アルバムジャケットの立ち位置などファースト・アルバム『IKAWU』をオマージュしたデザインになってますね。表題を『ガジュマル』にした意味、アルバムに込めた思いなどを教えてください

 上原 そうなんです、30周年の記念盤ということでファースト・アルバムをオマージュしたジャケットにしました。ガジュマルって沖縄のシンボル的な木だと思うんです。このアルバムには、瀬長亀次郎さんや、知名定繁先生、嘉手苅林昌先生、大城美佐子先生など、今は他界されてしまったけど、沖縄のシンボルのような方々への思いを歌った曲を数多く収録しているんです。諸先輩方へのリスペクトの思いと、私たちも諸先輩たちの活動を受け継ぎ、大地に根を張って、枝葉を広げて、ガジュマルのような存在になれるように、という思いを込めて「ガジュマル」というタイトルにしました。