沖縄県石垣市は12歳以上の市民の新型コロナウイルスワクチン接種率が約8割に達することを踏まえ、接種済みの市民が飲食店などで特典など優遇を受けられるよう接種済みの記録を本人に提供するシステムの運用を始める。市役所で8月31日、飲食店関係者を招いた「ウィズコロナ座談会」を開き、中山義隆市長が方針を伝えた。飲食店側はおおむね了承した。中山市長は「システムを活用して市民生活や経済活動を徐々に回復させる方向性を模索したい」と協力を求めた。システムは開発中で、市はランチ営業を皮切りに9月中にも始めたい考え。

接種済み記録の利活用の方針について飲食店関係者に説明する中山義隆市長(右奥)ら=8月31日、市役所

 市ではすでに、出発前のPCR検査などで陰性証明を携行した観光客に対して同様のサービスが受けられる「あんしん島旅パスポート」を発行している。今回のシステムは「市民向けワクチンパスポート」になる。

 導入に向けて市は高い接種率を挙げて、「地域の力や財産として運用したい。ウィズコロナとして感染予防と経済の両立は可能だと考える」と説明。店舗と利用客双方の安心を「見える化」できると意義を強調した。酒類提供できるまでは、特典のほか接種者と非接種者の座席を分けて客の安心利用などにつなげる。

 開発中のシステムは、スマートフォンなどから個人の接種券番号などを入力すると、接種状況が画面に表示され、その表示を従業員に見せて使う。

 意見交換で飲食店側は「酒を出さないと客足が鈍い。今後、ワクチンパスポートがある人には酒を提供してもいい、となってくれれば」と期待した。