[うちなー記者の海外取材日記](9)

 記者になった後、海外で取材してみたいと思うようになった。外国に赴任してから、下手な英語で苦労した。留学経験はない。意気込んで手にした英字紙には知らない単語ばかり。もっと勉強しておけばよかったと思う。

 後悔するのは、うちなーぐちも同じだ。聞くことはできるが、うまく話すことができない。小さい頃、周囲の大人は標準語で接してきた。通った小中学校には「方言禁止」規則が残っていた。もったいなかったと今でも思う。

 約25年前、中東のイランに1年間、単身赴任した。家族はわたしの実家で暮らした。娘は近くの保育園に通った。「あのね~」。東京からやってきた娘の話し方を、先生は「かわいい~」と言ったらしい。「あのさー、ふん」と、うちなー発音に変わるのはあっという間だったという。

 米国に赴任した際、娘は地元小学校に入った。英語は一言も話せない。最初の1カ月間、学校は嫌だと毎朝泣いた。ある日、同級生から電話がかかってきた。...