PCR検査やワクチン接種の証明の申告を元に沖縄を訪れる観光客に配布している「ブルーリストバンド」がフリーマーケットアプリ(フリマアプリ)で転売される事態が続いている。プロジェクトの事務局は転売を問題視。9日までにフリマアプリの運営企業に出品を削除するよう求め、出品は削除された。

(資料写真)ハイビスカス

 「ブルーリストバンド」の観光客への配布は新型コロナウイルス感染症の拡大を抑えながら沖縄の経済をもり立てる「オキナワブルーパワープロジェクト」の取り組みの一環。8月1日から那覇空港で取り組みを始め、9月7日までに約6000個のリストバンドが配布された。観光客はリストバンドを提示することで県内の飲食店やホテルなど、246カ所の事業所(7日時点)の事業所で特典を受けることができる。

無償で配布が・・・1個あたり300円~900円の値

 7日時点でフリマアプリ上では8件の出品が確認できた。うち、4件の取引きが既に成立。沖縄で無償で配布されたはずのリストバンドには1個あたり300円~900円の値がつけられていた。出品者は東京都や神奈川県、北海道、愛知県から発送するとしており、県外在住者とみられる。

 商品の画像に添えられた出品者からのメッセージには、購入の条件として「沖縄を訪れる前にPCR検査での陰性確認やワクチン接種をしていたが、リストバンドを入手できなかった人」と限定している。ただ、やりとりは自己申告となり、条件に合致していない人がリストバンドを購入して沖縄で特典を受けている可能性もある。別の出品者はリストバンドの提示で店舗で特典が受けられることだけを表記し、本来のリストバンド配布の目的を明確に記載していなかった。

 事務局側ではリストバンド配布時には「ワクチンや検査を受けて安全で楽しい旅行を!」と書いた紙と一緒に手渡しているが、転売しないよう求めることはしてこなかった。消費者庁によると、コンサートチケットは不正転売の禁止が法律で定められているが、今回のケースについて取り締まる法律はない。事務局は「そもそも転売されることを想定しておらず、こういうことをされるのはとても残念。転売はやめてほしい」と声を落とす。今後は転売をやめるよう求めるメッセージを発信していくことも検討しているという。