沖縄ステーキ史(10)

 那覇市辻にあったAサインのクラブ88がステーキ店に業態を変えたのは1978年だった。復帰後、米兵は辻から姿を消した。クラブやバーが苦戦する一方、周辺のジャッキーステーキハウス、ジョージレストラン、ステーツサイズといった老舗ステーキ店は日本人観光客でにぎわった。

■人気のスープ

 「観光客が熱狂的にステーキを食べるのを見て、寂れた父の店を元気にできるのではと考えた」。店を引き継ぎ、ステーキハウス88をオープンさせた金城康次代表(67)は振り返る。

 金城代表は「老舗店と同じようにやっても客が来るわけがない。いろんな挑戦を続けた」と話す。米軍基地の有名店で働いていたコックを引き抜き、Tボーンなどの新しいステーキメニューを開発していった。

 特にこだわったのがスープ。金城代表は「どの店も目を付けていないスープなら勝負できると思った」。牛骨から丁寧にだしを取った...