沖縄タイムス+プラス ニュース

「もう最後にして」「自粛のお願い限界」 5度目の延長に突入する沖縄の声

2021年9月10日 08:05

 新型コロナウイルス感染拡大に伴う緊急事態宣言が30日まで再延長となり、沖縄県外からの来県自粛や、酒類を提供する飲食店への休業要請など、これまでの経済活動への制約が継続されることになった。シルバーウィーク需要の期待もしぼみ、観光や飲食などの業界は延長を一定理解しつつも「経営環境は厳しさを増している」などと懸念。事業者支援や収束に向けた取り組みの強化を求める声が上がった。

那覇市の中心市街地

■観光業界は先行き不安視

 県ホテル協会の平良朝敬会長は「シルバーウィークにもかかるので、来週あたりからキャンセルが増えるだろう。経済活動への制約が長期化しホテル業界は厳しさを増している」と懸念。「自粛のお願いだけでは限界がある。ワクチン接種の促進や、医療逼迫(ひっぱく)を防ぐなどの対策が後手後手に回っている」と指摘した。

 日本旅行業協会(JATA)沖縄支部の與座嘉博支部長は「現時点で、30日以降に対処方針が緩和される明確な見通しは立っていない」と先行きを不安視。このほど県議会で可決した「観光再興条例」を踏まえ、企業の規模などを踏まえた「実態に即した支援」の必要性を強調した。

 県社交飲食業生活衛生同業組合の下地秀光理事長は「感染者は緩やかに減ってきている。9月末までに解除してほしい」と期待する。

 組合員は認証店への申請を進めているとして「事業者が希望を持てるよう、県には9月以降のロードマップを示してほしい」と求めた。

 リウボウインダストリーの糸数剛一社長は、生活必需品を除く店舗の土日祝日の休業要請延長に対し「百貨店はジュエリー店などの高価格帯の商品で稼いでいるので、正直痛手だ」と嘆く。県がコロナ対策の対応に追われている状況に理解を示しつつ「一日でも早く解除できるよう、病床や軽症者の隔離施設の確保の対応を急いでほしい」と訴えた。

■沖縄県民「我慢も限界に近い」

 新型コロナウイルス感染症緊急事態宣言の延長が9日、決まった。これで5度目。5月23日から4カ月を超え、131日の長期に及ぶ。地域で交流の場を担ってきた人たちは活動ができず、もどかしい思いを抱える。

 那覇市松川の子ども食堂「にじの森文庫」は、緊急事態宣言が出た5月から食堂での食事提供を休止した。代わりに食材の配布を続けている。子ども食堂は食事を通したやりとりで、学校での問題や家庭内の虐待に気付く場になっている。図書館や博物館が休館する中、子どもたちからは「遊ぶ場所がない。食堂を再開してほしい」との声も届く。

 運営する金城辰美さん(52)は「もう少しだけ待って」と伝えているが、子どもたちの我慢も限界に近いと感じる。金城さんは「家庭の負担を減らすためにも一日も早く再開させないといけない。延長はもう最後にしてほしい」と訴えた。

 那覇市の仲宗根嘉子さん(74)は「うすうす覚悟はしていたが、またですか」とため息。地域の人が交流できる居場所「ドリームサロン泉崎」を運営するが、活動を自粛している。「訪れていた方の顔を長い間見ていないので寂しい。体調を崩していないかな」と不安ものぞかせた。

沖縄県内の「新型コロナ」これまでの記事一覧

連載・コラム
記事を検索
注目コンテンツ
復帰のエピソードお寄せください
復帰のエピソードお寄せください
日本復帰にまつわる体験や、半世紀を振り返っての思いなどをお寄せください。
SDGs企画「未来へ#いのちを歌おう」
SDGs企画「未来へ#いのちを歌おう」
Kiroro玉城千春さんが沖縄県内の小・中学校を訪ねて、夢、命の尊さを届けます。
不器用トーク・アーカイブ
不器用トーク・アーカイブ
不器用トークのアーカイブページです。毎月1回、まさに今、現場で取材している記者たちが、それぞれのテーマについて熱く語ります。
命ぐすい 耳ぐすい
命ぐすい 耳ぐすい
沖縄県医師会の各分野の医師による医療・健康に関するコラム
胃心地いいね
胃心地いいね
沖縄タイムスの各市町村担当の記者が、地域で話題のお店や人気グルメを食べ歩きます。
アクロス沖縄
アクロス沖縄
東京発 各分野で活躍する情熱県人らを紹介
ワールド通信員ネット
ワールド通信員ネット
世界各国の沖縄県系人の話題を中心に、海外通信員が各地のニュースをお届けします
マンガ家大城さとしが行く!沖縄のじょ~と~企業探訪
マンガ家大城さとしが行く!沖縄のじょ~と~企業探訪
おばあタイムスでおなじみのマンガ家・大城さとしさんが長編マンガで沖縄の企業を紹介するシリーズ企画です。
沖縄球児の思い出づくりサポート 高校野球写真サイト
沖縄球児の思い出づくりサポート 高校野球写真サイト
沖縄の高校球児たちの思い出づくりをお手伝いするために、県内大会の写真販売サイトを開設しました。※閲覧・購読は関係者のみ。パスワードが必要です。
よみがえれ首里城 火災から2年特設サイト
よみがえれ首里城 火災から2年特設サイト
首里城が火災で焼失して2年。復元事業の進捗や現状を特集で紹介する。
沖縄タイムスのイチオシ
沖縄タイムス社NIB講座実施のお申込みはこちら
沖縄タイムス社NIB講座実施のお申込みはこちら
新聞から得るジンブンはビジネスの最強ツール!新入社員研修やOFF-JTにNIB講座「新聞の読み方講座」はいかがですか?
第73回沖展 作品募集要項/出品目録
第73回沖展 作品募集要項/出品目録
沖展2年ぶりに作品募集します。沖縄県内最大の美術工芸公募展として歴史と伝統のある沖展に奮ってご応募ください。意欲ある作品を期待します。
那覇市久茂地にコワーキングオフィスhowlive誕生!
那覇市久茂地にコワーキングオフィスhowlive誕生!
howliveは沖縄タイムスが運営するシェアオフィス、コワーキングプレイス。抜群の立地と美しいデザイン、豊富な設備が特徴です。
問題解決型メディア・プラットフォーム「Link-U by OKINAWATIMES」
問題解決型メディア・プラットフォーム「Link-U by OKINAWATIMES」
クラウドファンディングに加え、セミナー・コミュニティー事業を通じ、現状を変えようと挑むすべての「リーダー」たちを後押しします。
新聞配達員募集
新聞配達員募集
お住いの地域周辺で、空いている時間を活用して働いてみませんか?
「この本を読みましょう」おすすめ図書
「この本を読みましょう」おすすめ図書
大手6出版社のおすすめ図書を紹介。県内書店でぜひ手に取ってみてください。
沖縄タイムス会社案内デジタル版
沖縄タイムス会社案内デジタル版
最新の会社情報や仕事内容を紹介。社長や若手社員から就活生へのメッセージもあります。
「ライトプラン」スタート
「ライトプラン」スタート
得する人生、始めよう!有料記事100本が読み放題。記事閲覧“爆速”体感を。
沖縄こども未来プロジェクト
沖縄こども未来プロジェクト
企業や個人のサポーターの皆様から頂いた支援金で、子どもたちの夢を後押ししています。
「お悔やみ速報沖縄 しまダビ」登場
「お悔やみ速報沖縄 しまダビ」登場
お世話になった方との最後のお別れはお別れを大事にしたい・・・そんなあなたのアプリです。
沖縄タイムスのクラウドファンディング「Link-U」のプロジェクト一覧
沖縄タイムスのクラウドファンディング「Link-U」のプロジェクト一覧
問題解決に向けた挑戦を沖縄タイムスの「広報力」で後押しするクラウドファンディングサービス。プロジェクト検索はこちらから。