沖縄県座間味村の座間味村観光協会で2017年10月~18年6月、臨時職員だった30代男性が約95万円の事業資金を横領し、その後辞職していたことが分かった。協会は当時、事実関係を把握したにもかかわらず、職員らにかん口令を敷き公表しなかった。会長を兼任していた宮里哲村長は本紙取材に隠蔽(いんぺい)を認め「村民に申し訳ない」と謝罪した。村では元職員による村営船の売上金推定4千万円の横領が発覚し、8日に謝罪会見を開いたばかり。

座間味島

元職員の不祥事について記者会見で謝罪する宮里哲座間味村長(右)ら=8日

座間味島 元職員の不祥事について記者会見で謝罪する宮里哲座間味村長(右)ら=8日

 観光協会の運営資金は国の一括交付金や企業の会費など。男性職員はイベント事業に使う現金や協会の通帳を扱う立場にいた。業者への支払金を着服したり、イベント事業費を無断で口座から引き出したりしていた。パチンコなどに使っていたという。

 別の職員が通帳の預金残高と帳簿を照合し、帳尻が合わないことに気付いた。協会の聞き取りに、男性職員が横領を認めたという。協会は職員の親族が返金したことから刑事告訴をせず、職員に辞職を促して事態の収拾を図った。

 宮里村長は8日、村営船の売上金横領に関する記者会見で他に横領事案がないか問われ「私が知っている範囲では特にないと思う」と否定していた。本紙取材に対し、「役場としての横領事件のことだと思った。隠していたと言われればその通りだ」と述べた。

 村観光協会は12年、一般社団法人として宮里村長を初代会長に発足した。(社会部・矢野悠希)