大手出版社の栄倫社(えいりんしゃ)に招かれたとはいえ安心はできない。  省吾(しょうご)が送った原稿の件で会いたいと学芸部の編集者である小泉に電話越しに言われただけで、出版できるかどうかはまだ聞いていない。