個人と個人が、人生のある一点で出会い、特別な絆を結ぶ。他人同士のつながりである夫婦は、その限りにおいて尊いが、同時に隅々まで理解することの難しさを常に抱えている。「夫が風呂に入っていない」。そんな戸惑いに満ちた一文から始まる本作が目指すのは、その困難を乗り越える術(すべ)を探しあてることだ。