「この景色をこの先もずっと見ることができるよう願いを込めた」。沖縄県石垣市名蔵在住の写真家、北島清隆さん(55)がこのほど、石垣島をテーマにした写真集「Ishigaki Is.」を発刊した。青い海や空、緑豊かな山が織りなす島の絶景をはじめ満天の星空、動植物、幻想的ななど100枚を収録。20年かけて探しだした撮影場所から、気象や時間帯など好条件がそろう間を狙って写したもので「一冊で石垣島の魅力が分かる」とPRする。

石垣島をテーマにした写真集「Ishigaki Is.」を発刊しPRする写真家の北島清隆さん=2日、石垣市石垣

 東京都出身の北島さんは八重山に魅了された一人。36年前に移住し、竹富町小浜島で15年間暮らした後、石垣島に拠点を移した。これまでフォトエッセーなどの作品を多数手掛け、2016年には無人島を含む60の島で撮影を敢行した写真集「秘密の沖縄スポットガイド」を発表し、東京・銀座のソニービル(当時)で展示会を開いた。

 石垣島をテーマに絞った作品は今回が初めて。コロナ禍で島外へ撮影に出られなくなったことがきっかけと言い「足元の石垣島を見つめ直した」。ホテル開発などで貴重な自然環境が破壊されつつある現状の危機感にも背中を押された。「隣の西表島は世界自然遺産だが石垣島はその逆を行っている。西表と変わらない魅力が石垣にもある。開発が進むこのタイミングで出版したかった」と話す。

 収録した100枚は約5年前から撮影してきたもので、3千枚超の中から厳選した。空が鏡のように映り込んだ朝の海、県内最高峰の雄大な於茂登岳、夜空に輝くティンガーラ(天の川)-などを鮮やかに切り取っている。中でも圧巻なのは虹だ。海にかかるダブルレインボー、海に反射してできたサークルレインボー、満月の光で見られる神秘的なナイトレインボーなど多彩な姿を捉えている。

 見慣れないアングルにもこだわり、趣味のサーフィンをしながら撮影したという、巻き上がる「波のチューブ」から見える太陽と島影を収めた珍しいショットもある。

 北島さんは「狙って撮影しているものの、想像を超えることが多々ある」と島の魅力の高さを語り「長年、住んでいるからこそ撮れる景色を集めている。ぜひ見てほしい」と呼び掛けた。林檎プロモーションから7月28日発行。税込み2640円。県内書店などで販売している。