国頭村奥間に、時報に合わせて「歌う」犬がいる。大西ゴン、約10歳。飼い主の大西浩二さん(70)が約10年前に友人から引き取り、気付いた時には時報に合わせて遠ぼえをするようになっていたという。山城美保子区長も「チンダミ(調弦)しながら歌っているようだ」とゴンの歌を絶賛する。晴れの日も雨の日も台風の日も、ゴンは毎日歌っている。

ゴンと大西浩二さん=13日、国頭村奥間の大西さんの自宅

 大西さんは約10年前、友人から雑種で雄の子犬だったゴンを譲り受けた。「数匹いた中で、一番元気だった」と振り返る。

 そんなゴンは毎朝の散歩が日課。午前6時半ごろに出発し、毎日同じコースを約20分間、大西さんが自転車に乗り、ゴンが引っ張る。山や海に遊びに行くのも大好きだという。

 散歩から戻り少しして、ゴンの息が整ったころ、午前7時の時報が流れる。「ウォー、ウ~~オォォ~」と、時報が終えるまで歌うように遠ぼえを続ける。正午と午後5時の時報、同6時半の子どもたちに帰宅を促す放送でも、同様に歌ってみせる。「ゴンはカラオケが上手だ」と大西さんは温かく見守る。

 山城区長は「ゴンの歌声は遠くまで響く。聞こえるとなんだか平和な気持ちになる」。隣に住む金城利夫さん(70)は「時報よりも、ゴンの鳴き声が時間の合図。音程を取って演歌を歌っているようだ」と話した。

 大西さんは「最初は近所迷惑になると思って止めさせようとしたけど、全然止めなかった。今は歌が聞こえないと心配になる。何て言っているのかは分からないけど、これからも元気で歌い続けてほしいね」と笑った。