沖縄県久米島町で16日、松くい虫(マツノザイセンチュウ)によるリュウキュウマツの立ち枯れ被害が初確認された。町中央部の「だるま山公園」周辺を中心に、40~50本の木々の葉が赤く変色している。町が県森林資源研究センターにサンプルを送ったところ、同日までに松くい虫のDNAが検出され、顕微鏡で長さ1ミリほどの虫を確認した。

赤く枯れたリュウキュウマツ。松くい虫被害の可能性もある=9月上旬、久米島町・だるま山公園周辺(町役場提供)

 町によると、立ち枯れは8月ごろから現れ始めた。公園の周辺に枯れたリュウキュウマツ20~30本があり、兼城、儀間、嘉手苅、西銘にも散見されるなど島の中央部から西部に集中している。町上江洲にある国指定天然記念物の「久米の五枝のマツ」への被害は確認されていないが、町では樹木医の診断を経て対応を検討する。

 町は拡大防止のため、葉が赤くなった樹木を早期に伐採し焼却処分する方針。町内には林業事業者がいないため経済的実害はなく農作物の被害報告はない。だが、広がった場合は土壌が弱くなり、治山治水への影響が懸念されるという。

 大田治雄町長は「立ち枯れが増えると景観的にも良くない。国や県の協力も得て対応していきたい」と話している。

 松くい虫は、寄生するマツノマダラカミキリがマツの樹皮を食べる際に体内から落ちることで侵入。松くい虫が付いた木は水分を吸収できなくなって枯れるという。町でマツノマダラカミキリは確認されていたが、松くい虫はこれまで未確認だった。

 入り込んだ経路は、船舶からの荷下ろしで使う運搬用架台などにリュウキュウマツが使われていた場合、マツノマダラカミキリが付着していた可能性などが考えられるという。