大宜味村根路銘の宮城幸夫さん(74)の実家で10日夜、月下美人の花約100輪が一斉に開いた。幸夫さんは9人きょうだいの五男で、実家には今は誰も住んでいない。だが、開花を心待ちにしていたきょうだいらが、約束したわけでもなくそれぞれ集まり、開花の瞬間を一緒に見届けた。

月下美人の開花を見届けた宮城さんきょうだい=10日午後10時すぎ、大宜味村根路銘

 幸夫さんと妻の都志子さん(75)、六男の宮城治夫さん(71)=うるま市=らきょうだい6人が、開花を気にして偶然に集まったという。甘い花の香りが漂う中、午後10時ごろには満開を迎え、花々に見とれながら語り合っていた。

 月下美人は、花が大好きだったという亡き母、宮城英子さんが50年以上前に植えたもの。桜の木を支柱に、今では高さ4メートルほどまで成長した。多い年には200輪ほどが一気に開くという。

 都志子さんは「お義母さんのことを思い出すさ」とつぶやき、花を見つめた。治夫さんは「母は毎日、熱心に花の手入れをしていた。家族はみんな花が咲くのを楽しみにしていたよね」と懐かしそうな表情を浮かべた。

 母英子さんの影響もあり、幸夫さんはツツジやラン、ツバキなどを長年栽培している。白い大輪の花々を前に「やっぱりいいものだね。ここ数年で、かなり咲いた方で。また来年も楽しみにしたい」と笑顔を見せた。