[命ぐすい耳ぐすい 県医師会編](1263)

 医療機関では医師、看護師などいろいろな職種が働いています。その中でも皆さんは医師事務作業補助者という職種をご存じでしょうか。その名の通り医師の事務作業を補助する医療職で、ドクターズクラーク、メディカルアシスタント、医療クラークなどと呼ばれています。

 皆さんが病院に行ったときに診察室で医師のすぐそばでパソコンに入力している人を見ることがあると思いますが、それが医師事務作業補助者です。毎日たくさんの患者さんを診療する医師のかたわらで、その業務が円滑に行えるようにサポートするのが仕事です。具体的な仕事としては、医師の指示のもと電子カルテへの診察記録の代行入力、診断書などの書類の代行入力、薬の処方や検査申し込みの代行入力などがあります。

 日本は先進国の中では、人口当たりおよび病床当たりの医師数が少ないことはよく知られていることと思います。その中で安心・安全で質の高い医療を提供するには、医師が診療業務に専念できる環境をつくることが重要です。このような観点で医師事務作業補助者という職種が2008年に誕生し、今ではチーム医療になくてはならない存在になっています。

 この仕事には特別な資格は必要ありませんが、入職後半年以内は研修期間で32時間以上の講習を受けることが国から義務付けられています。その中で医療に関する法律、個人情報保護、医学全般、電子カルテへの代行入力などについて学習します。

 皆さんが病院を受診した際や入院した際などに医師のそばに事務職がいて、診察内容を聞いているのを不安に思うこともあると思います。しかし、個人情報保護についてもきちんと学んでいますし、医師をサポートする大切な医療職ですのでご理解いただければと思います。また、医師の指示の下業務を行い、最後にきちんと医師が内容の確認もします。

 医師事務作業補助者はいつも医師のすぐそばで、患者さんにとって分かりやすく良い医療を提供できるように医師をサポートしています。安心して受診してください。

(平田哲生・琉大病院診療情報管理センター=西原町)