幼女暴行殺人事件の経過
幼女暴行殺人事件の経過

事件から66年、実現されない正義 不明だった米国での扱い 今も続く米軍事件の不透明さ

2021年9月23日 14:45有料
米軍基地・安保

 【ジョン・ミッチェル特約通信員】幼女暴行殺人事件(由美子ちゃん事件)を起こした米陸軍のアイザック・ハート軍曹は死刑判決を減刑され、45年の刑期の半分にも満たない22年で仮釈放されていた。沖縄戦後史に刻まれる凶悪事件でさえ、最終的な処分が判明するまで60年以上の歳月がかかった。米軍関係事件の処理の不透明さは過去の問題ではなく、現在も続いている。

▶幼女殺害の米兵 仮釈放されていた

 一般の司法手続きと異なり、軍内部の手続きでは処罰に関する情報がわずかしか開示されない。ハート軍曹の場合、沖縄で開かれた軍法会議は住民の事件に対する怒りを受けて、報道陣に異例の公開となったが、米本国に移送された後の扱いは不明のままだった。

 米軍関係事件は今も日本の捜査当局が立件せず、米軍が軽い処分で済ませる例が多発している。...

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