「月夜の晩に家へ来た」。地域の方言でアンマクと呼ばれるヤシガニ(オカヤドカリ科)が沖縄県名護市安部の通称「上原」の庭に現れた。月明かりがある9月24日、民家の人に捕獲され地域で話題になっている。

重さ約1100グラム、脚を広げた大きさはおよそ70センチのヤシガニ=9月26日、名護市安部区の通称「上原」

ヤシガニを捕獲した比嘉敏一さん(中央)と計測した兄の敏光さん(左)、母親の良枝さん

重さ約1100グラム、脚を広げた大きさはおよそ70センチのヤシガニ=9月26日、名護市安部区の通称「上原」 ヤシガニを捕獲した比嘉敏一さん(中央)と計測した兄の敏光さん(左)、母親の良枝さん

 発見し捕獲したのは民家の比嘉敏一さん(67)。比嘉さんによると24日夜10時ごろ、庭先でがさがさ音がしたので見に行くと、ヤシガニがいた。月夜で姿がはっきり確認できたので手づかみしたという。

 「捕獲しタライをかぶせたらタライが前に進んでしまった。今度はミカンなどの集荷箱のコンテナに入れたらプラスチックを2本の巨大な前肢で切り刻んだ。鉄筋のおりに入れたら、ようやくおとなしくなった」と話す。

 兄の敏光さん(70)が計測したところ、重さおよそ1100グラム、後ろの脚を広げた大きさは約70センチ。「ヤシガニは雑食性と聞いているので、鉄筋のおりに餌として鳥の唐揚げを置いたが、残念ながら食べてくれなかった。しばらく様子をみて餌を食べなかったら自然に戻してあげる」と話した。

 母の良枝さん(91)は「300メートル下の浜から上がって来たと思う。暗闇ではなく月明かりの夜にやって来るとはカリーだな」と笑顔で話した。

 同区の宮里武市元区長は「アンマクは、かつてはアダンの茂みでよく見掛けた。高台の比嘉さん宅に姿を現した個体はしたたか頑張った」とたたえた。

 ヤシガニは県レッドリストで絶滅危惧2類と判定されている。

(玉城学通信員)