米軍嘉手納基地所属のF15戦闘機が9月29日午前10時ごろ、同基地近隣で、敵誘導ミサイルの追尾を逃れるための訓練用熱源体「フレア」を誤って発射した。民間地上空だった可能性がある。同基地第18航空団は本紙取材に「上空で分解しており、地域住民への被害はない」としている。

F15戦闘機から誤射されたとみられるフレア=9月29日午前9時51分ごろ、沖縄市高原から同市比屋根向けに撮影(読者提供)

 金城賢知事公室長は1日、「人命や財産に関わる重大な事故につながりかねず、県民に大きな不安を与える。極めて遺憾だ」として、第18航空団副司令官のロナルドD・ショッケンマイヤー大佐に電話で抗議した。

 誤射を目撃した男性によると、F15が旋回している様子を沖縄市高原から同市比屋根向けに撮影中、フレアのようなものが放出された。写真では白い帯と赤白い光が確認できる。F15が飛行する爆音が聞こえる近さだったという。

 第18航空団によると、通常訓練からの帰還中に上空約914メートルで誤射。同約610メートルで完全に分解した。同基地は本紙取材に「事故を非常に重く受け止めている」として、乗組員に適切な指導をするとした。

 県は、9月29日午後8時ごろに沖縄防衛局からメール連絡を受けた。同30日に金城公室長が同局に原因の究明や再発防止の徹底、事故調査と報告の迅速化などを電話で申し入れた。

 フレアは、熱源を追尾するタイプの誘導ミサイルから逃れるためのおとりで、燃焼温度は2千度に達する場合もある。2016年7月に、沖縄市上空でF15がフレアを誤射。19年1月や20年2月にも嘉手納基地周辺で発射する様子が確認されている。