沖縄県南城市は20日から、市内を走る「Nバス」で交通系ICカード「OKICA(オキカ)」を利用できるサービスを始める。オキカを発行する沖縄ICカードが市の事業を受託した。

Nバス車内の端末にOKICAをかざして支払いができるようになる

 市内では一部飲食店や久高島のレジャー業者などがすでにオキカの決済端末を導入するなどサービスエリアが広がっている。同市は地域住民の利便性向上に加え、公共交通機関を使った観光誘客も見込んでいる。

 同市は今回、新型コロナウイルス感染拡大防止を目的に、Nバスのキャッシュレス化を進めたが、担当者は「幹線バスとの乗り継ぎが便利になるのはもちろん、商業施設との連携もしたい」と面的な広がりに期待する。

 市民限定で、オリジナルデザインの「NバスOKICA」も発行するといい、13日から市役所敷地内の沖縄バス南城出張所で受け付ける。

 一方、久高島ではレジャー業者や商店、カフェなど複数の事業者が独自にオキカが使える決済端末を導入。電動キックスケーターで島内を巡ったり、釣りやグランピングを楽しむアクティビティなどを提供している。

 本島と久高島を結ぶフェリーや、一部飲食店などオキカに未対応の事業者はあるが、市は、市外の人や観光客らが公共交通機関を使って訪れ、滞在する流れにつながると期待する。市企画課の大田徹係長は「Nバスで周遊できる環境を整えている。公共交通で観光したい層を取り込んでいきたい」と語った。

 沖縄ICカードの仲吉良次社長は「緊急事態宣言の解除は、コロナとの共存を覚悟したものだと受け止めた方がいい。キャッシュレスは、社会経済活動を動かす有効な手段。地域の役に立つ仕掛けを提供したい」と話した。