沖縄県東村高江周辺の米軍ヘリパッド建設に対する抗議をねじ伏せるため、全国から機動隊員を派遣したことがついに違法と判断された。名古屋高裁が住民側の逆転勝訴判決を言い渡した7日、原告らは「画期的」「これだけ明確に違法性を認めてくれるとは」と喜びに沸いた。抗議行動と訴訟を通じ、沖縄と本土の連帯が広がった。

 愛知県警機動隊の高江派遣を問うた住民訴訟の名古屋高裁判決は、県警が県公安委員会の承認を得ないまま専決処分した手続きを問題視し、派遣を違法と判断した。住民側は「警察の独断専行を厳しく追及した」と歓迎した。

 愛知県には「異例または重要」な案件では、県警が専決する前に公安委の承認を得るという規定がある。

 高裁判決はヘリパッド建設に反対する沖縄県議会の意見書などを挙げ、機動隊派遣は論争になることが予想され「異例または重要」な案件だったのに、愛知県警が事前承認を得ずに専決したと認定した。

 昨年3月の一審名古屋地裁判決は専決が不備だった可能性を認めつつ、事後的に公安委の承認を得たため「瑕疵(かし)は治癒された」と追認した。一方、高裁判決は公安委が事後も実質的に審議していないことを重視し、反対の結論を出した。

 審理を通じて住民側は、警察を管理し、民主的運営と政治的中立を確保する公安委制度の骨抜きを批判していた。弁護団の長谷川一裕事務局長は「警察権力の暴走に鋭い批判を加えた勇気ある判断だ」と評価した。

「加害者にされた」

 「勝てるとは思わなかった」と喜びに浸る原告団長の具志堅邦子さん(66)は名護市出身。40年近く暮らす愛知県から故郷に機動隊が向かい、「加害者にされた」ことに衝撃を受け、違法を問うてきた。...