新型コロナウイルスの流行による休校措置や巣ごもり生活が、子どもの育ちに影を落としている。

 県などの調査で、不登校の小学生が2020年度は1564人と過去最多となったことが分かった。中学と高校は前年度より減っているが、小学校は302人増と大きく増えた。

 千人当たりの割合は、小中で全国平均より3・8ポイント高い24・3人だった。

 学びの入り口で何が起こっているのか。

 県教育委員会は「休校などにより生活リズムが整いにくく、登校することの習慣化に影響があったことが一要因」と分析する。    

 不登校に至る経緯はさまざまで要因も複合的なことが多い。ただ20年度は、新学期がスタートするやいなや小中高校が臨時休校となり、休みは5月中旬まで続いた。

 休校の間に夜更かしなどの癖がつき再開後の生活に適応できなくなったのかもしれない。クラスになじめなかった子もいただろう。入学したばかりの1年生の場合、登校の習慣化が難しかったとみられる。

 近年、不登校は増加傾向にあるものの、注視しなければならないのは「コロナ下で学校の楽しさ」を実感しづらくなっているという点だ。

 楽しみにしていた行事の中止、打ち込んでいた部活の制限、給食は「黙食」が徹底されるなど、学校生活は様変わりした。

 新たな課題への対応を含め、子どもの悩みを受け止める取り組みの強化が求められる。

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 文部科学省によると、昨年度、全国の小中学校で不登校だった児童生徒は19万6127人。こちらも過去最多となり、コロナの影響が指摘されている。

 同省は不安や悩みを相談できずに孤立する恐れが強まっているとして、スクールカウンセラーの増員など相談体制の拡充を進める。

 気になるのは、別の調査で、不登校を経験した小学生のうち「誰にも相談しなかった」と答えた人が36%に上ったことだ。

 相談相手に挙げたのは「家族」が最も多く、「学校の先生」は13%、「学校のカウンセラー」は8%と低かった。

 専門家であるスクールカウンセラーの拡充はもちろん重要だが、同時に子どもにとって相談しやすい、垣根の低い窓口でなければならない。会員制交流サイト(SNS)なども活用しカウンセラーにつなげたい。

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 今回の調査では、コロナ感染への不安から30日以上登校を控えた児童生徒の数も初めて明らかになった。

 県内は小中高校合わせて960人。割合では全国で2番目に高かった。

 ただ自宅で学習できるオンライン授業の態勢にはばらつきがある。

 重要なのは子どもたちの学びを止めないことだ。家庭の通信環境の整備、教員研修の実施など、次に備える観点からも、不登校で学校に通えない子のためにも、対応を急ぐ必要がある。