衆院選公示と同時に19日告示された国民審査。最高裁の裁判官が職務にふさわしいかどうかを国民が判断する場だが、県内では過去4回の審査で無効投票率が全国平均の約2倍に上り、最も高い水準で推移している。審査用紙に「×」印以外を記載すると無効になるなど、周知が足りないとみられており、「国民審査における無効票を減らす会」代表の志茂守信さん(62)=豊見城市=が18日、注意を呼び掛けた。

無効票となる記入例について説明する「国民審査における無効票を減らす会」の志茂守信代表=18日、県庁

 総務省によると2017年の前回審査は、県内投票総数約57万7千票のうち無効票は約4万2千票で、無効投票率は全国平均の約2・5倍となる7・28%だった。14年は8・18%(全国3・78%)、12年は6・09%(同3・11%)、09年6・35%(同3・53%)と、いずれも全国最多だ。

 審査は衆院選と同じ投票所で行われ、有権者が辞めさせたい裁判官の欄に×印を書き、有効投票の過半数となった裁判官は罷免される。記入がなければ「信任」とされ、×印以外の記入は全て無効となる。これまでに罷免は1件もない。

 県憲法普及協議会などは、×印以外の無記載票を棄権票ではなく、全て信任票とする投票方法を「不合理」だと問題視している。

 全国で関心が低く「形骸化している」といわれる国民審査だが、志茂さんは辞めさせたい裁判官に×印を付ける「罷免を可とする」投票率も沖縄は高いと説明。辺野古新基地建設を巡る国と県の訴訟などが影響しているとし「他府県に比べて関心が高い」とみる。

 選挙と同様、国民審査も「県民の意思を示すための大事な機会」だと強調する志茂さん。「用紙に×以外は書かずに無効票を極力減らし、自分の意思を示してほしい」と呼び掛けた。

 今回の対象は、2017年10月の前回衆院選後に任命された11人。告示順に深山卓也、岡正晶、宇賀克也、堺徹、林道晴、岡村和美、三浦守、草野耕一、渡辺恵理子、安浪亮介、長嶺安政の各氏。投票も衆院選と同じ31日実施で、11月1日に結果が判明する。

(写図説明)無効票となる記入例について説明する「国民審査における無効票を減らす会」の志茂守信代表=18日、県庁