沖縄戦で旧日本軍の陸軍兵だった祖父を亡くした伊藤博文さん(52)=福岡県=が、糸満市大度にある祖父がいた連隊の慰霊碑の修繕を計画している。慰霊碑は建立されて40年余りが経過し、石材の剥がれなど傷みが目立っている。伊藤さんは「犠牲になった兵士や遺族の思いを次世代につなぎ、平和を考えるきっかけにしたい」とクラウドファンディング(CF)で支援を募っている。

クラウドファンディングへの支援を呼び掛ける伊藤博文さん(右)と、慰霊碑を管理する浄土寺の山本牧生住職=21日、糸満市の浄土寺

修繕を計画している野戦重砲兵第23連隊の慰霊碑=糸満市大度

クラウドファンディングへの支援を呼び掛ける伊藤博文さん(右)と、慰霊碑を管理する浄土寺の山本牧生住職=21日、糸満市の浄土寺 修繕を計画している野戦重砲兵第23連隊の慰霊碑=糸満市大度

 伊藤さんの祖父、半次さんは1941年に中国東北部に出征し、44年10月下旬に第32軍(沖縄守備軍)直属の野戦重砲兵第23連隊に転戦。翌45年6月18日、現在の糸満市大度で亡くなった。

 伊藤さんは祖父の足跡をたどり、戦友会や遺族が1978年に慰霊碑を建立し、91年に糸満市の浄土寺に永代供養と慰霊碑の管理を託したことを知った。だが、慰霊碑に向かう階段の手すりは折れ曲がり、土台の石材が剥がれるなど劣化が進んでいたため、浄土寺と一緒に修繕を計画。CFで資金を募り、支援者には今年8月に出版した「伊藤半次の絵手紙」などを贈る。

 CFのサイトはhttps://camp-fire.jp/projects/view/414579で、11月20日まで支援を受け付けている。

(写図説明)クラウドファンディングへの支援を呼び掛ける伊藤博文さん(右)と、慰霊碑を管理する浄土寺の山本牧生住職=21日、糸満市の浄土寺

(写図説明)修繕を計画している野戦重砲兵第23連隊の慰霊碑=糸満市大度