沖縄政経懇話会21(会長・武富和彦沖縄タイムス社社長)の10月定例会(第572回)が22日、沖縄かりゆしアーバンリゾート・ナハで開かれ、琉球大学工学部教授で、ベンチャー企業「H2L,Inc」創業者の玉城絵美氏が「夢を実現する技術~私の研究と起業への挑戦」と題して講演した。

「夢を実現する技術~私の研究と起業への挑戦」をテーマに講演する玉城絵美氏=22日、那覇市・沖縄かりゆしアーバンリゾート・ナハ

玉城絵美氏の講演を聞く会員=22日、那覇市・沖縄かりゆしアーバンリゾート・ナハ

「夢を実現する技術~私の研究と起業への挑戦」をテーマに講演する玉城絵美氏=22日、那覇市・沖縄かりゆしアーバンリゾート・ナハ 玉城絵美氏の講演を聞く会員=22日、那覇市・沖縄かりゆしアーバンリゾート・ナハ

 玉城氏は高校生の時の入院生活で、ルームメイトとの会話から研究・開発のヒントを得たという。30代女性は「子どもの運動会を見に行きたい」、60代女性は「早く退院して友達と旅行に行きたい」と話していた。「人生の中で体験は重要なことだと気付いた」ことから、部屋の中にいながら、外でしかできない体験ができる機械を買いたいと思ったが、そうした機械はどこにも売っていなかった。

 「機械やサービスがないなら自分で作ってみよう」。そのための方法を考えていた高校3年生の時、新聞か本で「明確になった欲望は実現する」とあるのを読んだ。ビジョンを明確化することの大切さを知り、研究者になるために工学部に進学しよう、そして博士号を取って起業をする必要があるかもしれない、などさまざまな思いを巡らせ、文字に起こしてみた。

 この経験が、米国タイム誌の「世界の発明50」に選ばれた、コンピューターで手の動きを自在に操る装置「ポゼストハンド」開発につながったという。

 男性の割合が高い理系研究者の中で活躍する玉城氏は、女性活躍の推進には「おしゃべり」が重要だと強調する。

 工学部では男性同士は気軽に話ができるが、玉城氏は男性と二人きりで話すのは躊躇(ちゅうちょ)していたという。しかし、教授が複数人でディスカッションできる場をつくるなど、気に掛けてくれた。ポゼストハンド開発のきっかけになったのもルームメートとの会話だった。そうした話しやすい環境のおかげで「夢を具体化できた」という。

 「会社の上司や学校の先生方は、男女関係なく若い世代と積極的に話して、夢実現の可能性を膨らませてあげてほしい」と呼び掛けた。