沖縄県名護市大西にある屋根付きのベンチで雨宿りをした高校生が、感謝の貼り紙をした16日本紙掲載の記事で、「心が洗われました」などと関係者に多くの反響が寄せられている。ベンチを設置した仲村宗夫さん(65)は、高校生に宛てて「純粋な感謝の言葉に、おじさんは感動しています。この感謝の気持ちを大人になっても」と願いを記して高校生の貼り紙の隣に貼った。

「感動した」などの反響が数多く寄せられ、高校生あての手紙を記した仲村宗夫さん(左)と大西区の村瀬善一郎区長=16日、名護市大西

屋根付きベンチには高校生のメッセージ(右)の隣に、仲村宗夫さんが書いた高校生宛のメッセージを貼った=7日、名護市大西

「感動した」などの反響が数多く寄せられ、高校生あての手紙を記した仲村宗夫さん(左)と大西区の村瀬善一郎区長=16日、名護市大西 屋根付きベンチには高校生のメッセージ(右)の隣に、仲村宗夫さんが書いた高校生宛のメッセージを貼った=7日、名護市大西

■電話が鳴りっぱなし

 高校生は名前を記さず感謝のメッセージを貼ったものの、玉城学通信員の取材で高校1年の宮城南美桜(なみか)さんだったことが判明、16日付本紙で報じた。新聞で知った仲村さんは驚き、旧知である南美桜さんの父・伸さん(60)へ「優しい心の持ち主に育ててくれてありがとう」と電話した。また、鉄工所を営む伸さんに、ベンチの屋根とブロックの間から入る雨を防ぐため、溶接を依頼したという。

 同日の仲村さんの電話は、朝早くから鳴りっぱなしで「新聞を読んだ人から『感動した』など感想が寄せられ、午前中は仕事ができないほどだった」と振り返った。

 同区に住む南美桜さんの祖母の孝子さん(85)も「新聞を読むまで私も知らなかった。孫たちは、あいさつや感謝は当然として育っている。古い知人からも電話があり、孫の話で持ち切りでした」とご満悦だった。

■あっさりしていたよ

 大西区の村瀬善一郎区長のラインにも多くのコメントが入った。「朝から感動して目がウルウルしています」「大西区にこんな素敵(すてき)な親子がいるなんて嬉(うれ)しい。高校後輩に乾杯!」。ベンチ近くに住む我那覇優子さん(52)も「気持ちがあっても行動に移すことはあまりできないが、その大切さを感じました」と話した。

 一方で、本紙が報じた16日も野球部マネジャーの南美桜さんは、タピックスタジアム名護で、高校野球の試合のアナウンスや受け付けなどに当たったという。伸さんは「中学や高校の保護者からも電話やラインが多く寄せられた。娘はあっさりしていたよ。いつもの日を過ごしている」と目を細めた。(玉城学通信員)

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